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ドイツの首都のベルリン郊外のポツダムにも広大な宮殿群が世界遺産に登録されています(ドイツ)

2014-01-12 08:00:00 | 世界遺産
 中国の蘇州の庭園、フランスのヴェルサイユ宮殿より広い庭園を持つフォーテヌブロウ宮殿と、東洋と西洋の庭園の紹介が続きましたが、フランスのお隣のドイツにも負けず劣らず広大な庭園を持つ庭園が世界遺産に登録されています。ベルリン郊外のポツダムにある宮殿で、サンスーシー宮殿を中心に広がる宮殿群が指定されています。

 ポツダムは、ドイツの首都のベルリンからSバーンで20分ほどの郊外にあり、中心となるサンスーシ宮殿は、駅前からバスで10分ほどです。宮殿の周辺は、ベルリンの市街地から20分の割に広大な緑が広がっており、宮殿の敷地も1.5km四方を越えるもので、内部に散在している施設を歩き回ると結構くたびれます。一方、ポツダム宣言の基となる会議が開かれたツェツィーリエンホーフ宮殿は、サンスーシ宮殿の東北方向にあります。駅からのバスは途中で乗換えだったように思います。

 
 

 サンスーシ宮殿のバス停は、宮殿の裏側で、宮殿の建物から半円形に伸びている回廊で囲まれた中庭のような場所に着きます。入場券を買って入った宮殿は、金と白とを基調としたきらびやかな装飾が続き、他の国の宮殿に負けず劣らす豪華です。一通り内部を見終わって、入った側と逆の側に出ると、そこは広い庭園を見渡せる台地の上になります。振り返ってみる宮殿は、平屋作りのため威圧的な感じは受けません。宮殿の正面の前面には、台地を下る階段が続き、その両側には階段状の花壇が広がっています。階段を降りきると噴水のある池があり、この池越しに見上げる宮殿は絵葉書写真になります。

 
 この池の西側に、新宮殿まで庭園が続きますが、ポプラ並木や小川があり、いくつかの宮殿や東屋風の建物などがありで、見学にはかなりの時間がかかります。

 
 まず現れる中国茶館は、スウェーデンのドロッドニングホルム宮殿の中国館とも似た焼き物を思わせる色をした円形建物で、内部には陶器のコレクションがぎっしりです。見上げたドーム天井もなかなか綺麗です。

 
 ローマ風の浴場跡を通り過ぎるとシャルロッテンホーフ宮殿が現れます。ホワイトハウスを小ぶりにしたような建物で、内部は派手さはありませんがシンプルなデザインです。面白いのは、テントが張られた部屋があることでしょうか。



 
 そして、西の端に新宮殿があります。こちらはサンスーシのような平屋ではなく、地味な色合いで議事堂のような外観です。ただ、内部はサンスーシに負けないほど豪華な装飾で、とくに床の寄木模様が特徴的です。



 
 一方、ポツダム会議の行われたツェツィーリエンホーフ宮殿は、一方通行の道路を森の中に分け入ったような場所にあります。ハーフティンバーの建物は、宮殿というより、洒落た山荘といった外観をしていて、規模もさほど大きくありません。ポツダム会議の行われた部屋も公開されていますが、特別な印象派ありません。この宮殿は、サンスーシのような豪華絢爛で、人を寄せ付けない感じは受けないので、スペインやポルトガルにあるような国営ホテルに向いてそうです。

 ヨーロッパの宮殿では、大切に保管された陶器のコレクションを見かけることが多いものです。ヨーロッパでは東洋発祥の焼き物は貴重品で、そのコレクションは富の象徴であったのでしょう。ただ、いつまでも輸入に頼っていたわけではなく、各国で独自の窯が作られ、ドイツではドレスデン郊外のマイセンが有名です。ヨーロッパで焼かれた陶器は、発色も豊かで、日本や中国を追い越したようにも思います。一方、カメラの分野では、日本製は、ライカやローライなどドイツ製のカメラの模倣から始まりましたが、現在では日本のカメラが世界市場を制圧してしまいました。ドイツ製の、新しい機能は互換性を残しながら、部品を追加していくと言う設計思想が、日本のクリアスタートの作り方にかなわなかったのかもしれません。技術の分野で、互換性を残すかどうかというのは常に大きな議論になることですが、電話機のようにインタフェースを変えるのは不可能という分野も多いものです。


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