ハンザ同盟の都市の中で最北に位置する都市がノルウェーのベルゲンで港湾に面しハンザ商人が居住した地域のブリッゲンが世界遺産に登録されていましたが、世界遺産に登録されているハンザ同盟の諸都市の中で煉瓦建築群の好例として遺産登録されている都市が、旧東ドイツの地域で天然の良港を持つ都市のヴィスマールです。今回は、ハンザ同盟の盟主であったリューベックからも近い人口4万ほどのかわいらしいハンザ都市を紹介します。
ヴィスマールは、ドイツの北東部のバルト海に面した都市で、リューベックから非電化単線の列車で75分くらいの都市です。リューベックは、かつての西ドイツ、ヴィスマールは東ドイツですから、この列車はかつての国境線を越えていたのでしょうが、現在では実感はありません、もちろんパスポートコントロールもありません。かつて国境線があったことを思わせない、緑豊かな、伸びやかな景色の中を列車は走っていきます。鉄道は、さらに北東のロストックなどに延びていますが、ヴィスマールの駅は海に向かって行き止まり式になっていて、すべての列車はここで折り返していきます。
世界遺産に登録されている歴史地区は、駅の西に広がる500m四方程度のこじんまりとした町並みで、教会やレンガ造りの町並みが圧縮されて詰まっている感じがします。町の中心にあるのがマルクト広場ですが、ドイツでは何処の町にもマルクト広場があるようです、市が立った広場なのでしょうか。この広場にヴィスマールの観光写真に必ずといっていいほど登場する給水塔があります。さほど大きなものでないので、どれくらいの給水能力があったのか疑問ですが、とにかく装飾が美しいのです。宗教関係の塔のようにも見えます。広場を囲む建物のカラフルなファサードにも負けていない存在感がありました。この建物群の中に、地味なファサードをもつものがあり、この建物はヴィスマールで最も古いもので、内部はレストランになっています。落ち着いた雰囲気で、おいしい料理が食べられるレストランでした。
マルクト広場周辺には、真っ白の市庁舎や、巨大な塔のマリエン教会、さらには聖霊教会、ゲオルグ教会など盛りだくさんの施設があります。マリエン教会は、第二次大戦で破壊され塔だけが残ったようですが、かつては帰港する船の目印になった塔なのだそうです。その形は、天に向かう巨大なロケットのように見えます。中に入ると、塔の基部の狭い空間があるだけで、牢獄のような、ちょっと奇妙な感じの空間です。
広場から港の方に向かうと、狭い運河があって海までつながっています。港のそばには、露天の魚屋さんが店を広げていましたが、雨模様の天気のせいか、お客さんはまばらだったようです。
運河沿いには、ニコライ教会があり、中に入ると巨大な身廊や、その先のパイプオルガンなど塔しか残らなかったマリエン教会とは対照的です。この教会の入り口近くの運河にかかる橋の上には、いろいろなポーズをした豚の彫刻が置いてあり、そのいわれは不明でした。
ヴィスマールを訪問したのは、時折小雨の降るあいにくの天気でしたが、その天気の影響を差し引いても人気の少ない町でした。古風な町並みは、無住のために半ば廃墟のような建物も多いそうで、過疎化が進んでいる町のひとつなのだそうです。古い町並みでも、人が住んで現役で活躍中の建物の場合に比べて、どこかさびしげな風景は、見捨てられた建物が多かったからなのかもしれません。かつてはハンザ都市の一つとして繁栄した過去が信じられませんが、美しい町並みに多くの空き家がある環境なのですから、場所に対する制約の少ないIT分野の生産やソフト産業などで町おこしはできないのでしょうか。ただ、産業が発展しすぎると、町の顔が変わってしまって観光客が遠のいてしまうのかもしれませんが。
ヴィスマールは、ドイツの北東部のバルト海に面した都市で、リューベックから非電化単線の列車で75分くらいの都市です。リューベックは、かつての西ドイツ、ヴィスマールは東ドイツですから、この列車はかつての国境線を越えていたのでしょうが、現在では実感はありません、もちろんパスポートコントロールもありません。かつて国境線があったことを思わせない、緑豊かな、伸びやかな景色の中を列車は走っていきます。鉄道は、さらに北東のロストックなどに延びていますが、ヴィスマールの駅は海に向かって行き止まり式になっていて、すべての列車はここで折り返していきます。
世界遺産に登録されている歴史地区は、駅の西に広がる500m四方程度のこじんまりとした町並みで、教会やレンガ造りの町並みが圧縮されて詰まっている感じがします。町の中心にあるのがマルクト広場ですが、ドイツでは何処の町にもマルクト広場があるようです、市が立った広場なのでしょうか。この広場にヴィスマールの観光写真に必ずといっていいほど登場する給水塔があります。さほど大きなものでないので、どれくらいの給水能力があったのか疑問ですが、とにかく装飾が美しいのです。宗教関係の塔のようにも見えます。広場を囲む建物のカラフルなファサードにも負けていない存在感がありました。この建物群の中に、地味なファサードをもつものがあり、この建物はヴィスマールで最も古いもので、内部はレストランになっています。落ち着いた雰囲気で、おいしい料理が食べられるレストランでした。
マルクト広場周辺には、真っ白の市庁舎や、巨大な塔のマリエン教会、さらには聖霊教会、ゲオルグ教会など盛りだくさんの施設があります。マリエン教会は、第二次大戦で破壊され塔だけが残ったようですが、かつては帰港する船の目印になった塔なのだそうです。その形は、天に向かう巨大なロケットのように見えます。中に入ると、塔の基部の狭い空間があるだけで、牢獄のような、ちょっと奇妙な感じの空間です。
広場から港の方に向かうと、狭い運河があって海までつながっています。港のそばには、露天の魚屋さんが店を広げていましたが、雨模様の天気のせいか、お客さんはまばらだったようです。
運河沿いには、ニコライ教会があり、中に入ると巨大な身廊や、その先のパイプオルガンなど塔しか残らなかったマリエン教会とは対照的です。この教会の入り口近くの運河にかかる橋の上には、いろいろなポーズをした豚の彫刻が置いてあり、そのいわれは不明でした。
ヴィスマールを訪問したのは、時折小雨の降るあいにくの天気でしたが、その天気の影響を差し引いても人気の少ない町でした。古風な町並みは、無住のために半ば廃墟のような建物も多いそうで、過疎化が進んでいる町のひとつなのだそうです。古い町並みでも、人が住んで現役で活躍中の建物の場合に比べて、どこかさびしげな風景は、見捨てられた建物が多かったからなのかもしれません。かつてはハンザ都市の一つとして繁栄した過去が信じられませんが、美しい町並みに多くの空き家がある環境なのですから、場所に対する制約の少ないIT分野の生産やソフト産業などで町おこしはできないのでしょうか。ただ、産業が発展しすぎると、町の顔が変わってしまって観光客が遠のいてしまうのかもしれませんが。