世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

リガの旧市街には世界最大級のパイプオルガンのある聖堂も(ラトビア)

2005-11-16 15:55:50 | 世界遺産
 フランスやドイツなどに有名なパイプオルガンが多いのですが旧ソ連邦のラトビアの首都リガの大聖堂にも世界最大級のパイプオルガンがあります。ラトビアはバルト三国の真中に位置し1990年に独立を果たし、国土の40%が森林という緑豊かな国です。リガの大聖堂は世界遺産に登録されているリガ旧市街のほぼ中央に位置しています。
 通常パイプオルガンは1000本を越える(多いものでは6000本を超えリガのものは6768本もの)パイプで構成され、このパイプに圧縮空気を送って音を出します。パイプの長さは音の波長の1/2なので低い音を受け持つパイプは長さも太さも相当大きなものになり、そのパイプが並んだ形が一種の造形美となっています。3段から5段の鍵盤に対応して、ストップと呼ばれるノブがあり、このストップを操作して、音色を変化させます。パイプから出る音は一定の音量なので、音量がエクスポーネンシャルに減衰するピアノやギターのような音は真似できませんし、エレクトーンやシンセサイザのように他の楽器を擬似した音は出せませんが、建物と同化した深い音色は人工音では味わえない感動があります。
世界遺産に登録されている旧市街は、ゴシックなどの古めかしい建築が町の雰囲気を作り上げていますが、同じリガの新市街にはアールヌーボの様式をもつ建築が集中している場所があります。訪れる観光客も旧市街に比べて少なく、ちょっと治安もよくなさそうな臭いがする地域ですが、旧市街で直線的で冷たい感じの教会建築ばかり眺めてきた目には新鮮な印象を与えます。
 アールヌーボはフランス語による表現で、発祥の地のイギリスではモダンスタイル、オーストリアではセセッション、ラトビアではドイツ語表現のユーゲントシュテイルとよばれているようですが、言葉は違っても世紀末を飾った共通的な様式です。
 言葉の違いといえば、コンピュータによる翻訳もWebページを即座に翻訳してくれるようになり、かなり便利にはなりました。しかしながら、まだまだ不自然な訳が多くってそのままでは意味を成さないことも多いようです。名通訳といわれる方は、言葉の裏にある、文化や生活習慣さらには話して手に絡む事柄までを加味して言葉を補うそうです。コンピュータにそこまでの情報を教え込むのは大変でしょうし、そこまで知られるのは不気味な気もします。


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