世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

マドローダムはオランダらしい風景がたくさん、それにも増して緑いっぱいの中に模型の乗り物がいっぱいあります(オランダ)

2022-03-20 08:00:00 | 世界の町並み
 台湾にある小人国は中国の名所が1/25のミニチュアサイズで並んでいました。このようなミニチュアの建物は1/25のサイズがデファクト・スタンダードのようで、わが国のワールド・スクエアも同じアサイズのミニチュアが並んでいます。ただ、最近に東京にできたスモールワールドは屋内の施設のためか1/80と縮尺率は高いようです。小さな模型を作るのはアジア人が得意と思うのですが、意外やミニチュアランドはヨーロッパに多いようです。これらの中で現存最古のものはイギリスにあるベコンスコット・モデルヴィレッジと言われていますが、戦後まもなく開園されたオランダのマドローダムも古いミニチュアランドの一つです。今回は、このマドローダムを紹介しますが、訪れたのが30年も前になるので現状は変わっているかもしれませんし、写真もアナログのポジ画像を基にしているのでだいぶ退色しています。

 
 
 
 
 マドローダムはオランダの南部のデンハーグの郊外スケベ・ニンゲン地区に1952年に開園されたミニチュア・パークです。名前は戦時中にレジスタンス運動に参加して強制収容所で亡くなったジョージ・マドローに由来するものです。周りは多くの公園と池があって緑豊かな場所ですが、マドローダムは東西が150m、南北が100mぐらいで東京ドームのグラウンドの広さ程度で小ぶりです。建物などはすべてオランダのもので、数はさほど多くないのは広さとの兼ね合いでしょうか。
 日本人にはおなじみのアムステルダムの駅舎は無くダム広場や国立美術館の建物があったりします。特定の建物を中心に据えるのではなく、オランダらしい町並みを再現しているといった印象です。人形の模型は、小人国やワールドスクエア二にべると、やや写実にかけるきらいはあったようですが。もちろんオランダの象徴の風車も回っています。

 
 
 
 
 
 飛行場や運河それに鉄道は重点を置いて作られているような気がしました。流通が国の重要な産業だからではないかと感じます。今から30年前ですから、空港に駐機するのはジャンボが主体で、JALのジャンボも駐機していましたし、KLMではDC-10の姿もあります。台湾の小人国の空港の模型より航空会社の数が圧倒的に多かったように思います。模型の飛行機は飛び立ちませんが、青色と黄色のツートンカラーのオランダ国鉄の模型は縦横無尽に走り回っています。花の国のお国柄でしょうか、模型の船が行きかう運河の土手には一面の花が植えられていて、華やかですが、こちらは本物で原寸大です。

 飛行機の模型の中にはアメリカ機のジャンボに交じってエアバスのA300と思しき機体もありました。それまで大型機の市場はアメリカ機が独占していて、これを食い止めようとヨーロッパの複数の国が共同で立ち上げたのがエアバス社でした。最近の飛行機は、異常さえなければコンピュータが離陸から着陸までの大部分を制御してくれるようです。特に、エアバスの機体はフライバイワイヤが取り入れられて、その傾向が顕著ですが、A300が飛び始めたころに、パイロットがコンピュータの指示の意味が分からずに失速墜落する事故も起こりました。複雑化するシステムに、コンピュータと人間との分担をどうするのか難しい課題かもしれません。