世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

ビゼルトはチュニジア第4の都市ですが、青い海と空がゆったりと広がっています(チュニジア)

2016-01-24 08:00:00 | 世界の町並み
 黄土高原の中に340万人ほどもの人口を擁する都市が太原でした。この黄土高原は、気候区分からはステップ気候帯に属し、この気候帯は、砂漠気候から温帯への移行地帯に分布しています。温帯で雨の少ない地域に多く、南北の両半球にあります。多くは、内陸地方ですが、海沿いの地域にも分布しています。今回は、これらの地域の中でチュニジアの地中海沿岸にあって、アフリカ大陸最北端の都市であるビゼルトを紹介します。

 
 ビゼルトは、チュニジアの首都のチュニスから、バスで1時間あまり、列車だと遠回りをするので1時間40分ほどかかります。列車は、途中の車窓から湖が見えたりして、景色を楽しむ派には向いていそうですが、列車の本数は4本/日と極端に少なかったように思います。ダイヤを調べておいて、往復で経路を変えてみるのもいいかも知れません。バス停は新市街に止まるので、そこから旧市街まではタクシーなどで移動することになります。

 
 
 
 
 旧市街は、大きく入り組んだ入り江に沿って港があり、漁船やヨットが浮かんでいて、ちょっと南仏風です。南仏といえば、チュニジアは、元はフランス領でしたが、独立の時にフランスが最後まで手放さなかったのがビゼルトです。そのために町中が戦乱に巻き込まれたそうです。それだけ、良港でフランスに最も近い場所だったということでしょうか。入り江の西側には城壁が連なっていて、内部はカスバになっています。城門をくぐると、外の南仏数の景色とは別世界が広がります。迷路が入り組み、ロバが引く荷車が活躍する世界です。チュニジアなので、白い壁に青いドアといった色合いは、ここでも見られますし、イスラム世界なので、モスクのドームやミナレットもあります。

 
 一方、旧市街の街中では、市場に寄ってみました。トルコやエジプトで見かけるスークと同じ光景でしたが、やや小ぶりです。日本の小売店とは、まるで違った光景で、商品が無造作に積み上げられ、そう、卸売りの雰囲気でしょうか。この光景は、なないもイスラム世界にかぎらず、ヨーロッパの広場で行われる露天市と同じ状況です。ヨーロッパを含めて、果物などがびっくりするくらい安く売られています。陳列や場所代などにコストをかけないせいか、とも思いますが、日本の観光地の朝市などでは、かえって高いことも多いので、この論理は成り立ちません。産直という言葉だけで付加価値を付けて高く売られていても買って行く日本人って、理解しがたいところがあります。

 チュニジアに行くと、青い空に、白い建物の青色のドアが強烈な印象を与えています。ただ、強烈といっても青色というのは気持ちを沈静化する効果があることが知られていて、街灯を青色に変えたら性犯罪が減ったそうです。ただ、この青色の街灯が点いている光景というのは、ちょっと不気味です。この、光源は青色発光ダイオードなのでしょうが、政治権力は、来年度から白熱灯や蛍光灯を作らせずLEDに一本化すると言っているようです。LED単独での発光効率はきわめて優れていますが、発光装置を含めた総合効率では、蛍光灯の製造を止めるほどの差は無いように思います。独裁政権の権力乱用が見え隠れする政策のように思います。