シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

最も原始的な甲虫?~ナガヒラタムシ

2021-07-11 | 主に野鳥や昆虫

< 6月26日(日)の北本自然観察公園散歩から。>
葉の上にいる奇妙な虫を見つけた。全長は1センチ強で、翅が背中を覆い、脚は見えず、長めの触覚をまっすぐ前に出し、気をつけ!のような状態だろうか、まったく動かない。


動かないのは・・・ひょっとして・・・天寿を全うした?かもしれない。なので、葉の裏から指でポン!としたら、ひっくり返り、短い脚をジタバタ。


そして、ジタバタが続く。元気そうで良かったが、まさか、この状態では自分で元に戻れないのか?再度葉の裏を指でポン!元に戻った。


この昆虫にとっては、葉の裏からものすごい勢い衝撃が2度きて一大事だと思うのだが、この後もとどまっている。何だろう、この落ち着きは。何者?と思い調べてみた。同定は程無くできた。

ナガヒラタムシは、ナガヒラタムシ科ナガヒラタムシ属の甲虫で、甲虫の中ではもっとも原始的で、起源は2億年前とも言われている。日中は葉の上で触覚をのばしじっとしている。夜間は灯火などに集まることが多い。

翅には縦に筋(隆起線)があり、間に窪みがある格子状の構造になっている。というので、トリミングして拡大してみる。


いくつかのWebサイトの難しい説明を自分なりに整理してみる。
翅脈(しみゃく)は、昆虫の翅に筋のような(血管状に分岐する)脈のことで、翅の補強に役立っている。例えば、セミやトンボの翅が分かりやすいかも。この翅脈を密にして体も守るようにしたのが、ナガヒラタムシにみられる格子状の翅のようだ。
そこからさらに飛ぶためよりも体を保護する役割を強化し、硬い翅に進化したのがカブトムシやカミキリムシなど所謂甲虫の翅。
甲虫の多くは、後翅は膜状で薄く広いのに対し、前翅(上翅)は硬化していて鞘翅(しょうし・さやばね)あるいは翅鞘(ししょう)ともいう。

ということで、ナガヒラタムシの先祖が甲虫の祖先とも言えるのに、ナガヒラタムシはそれほど変わらないで、現在は数多の甲虫のなかで有名な甲虫じゃない方の立場に追いやられている・甘んじている。
それでも、コウチュウ目(甲虫目/鞘翅目)の中では、始原亜目(しげんあもく)であるナガヒラタムシ亜目のナガヒラタムシは無視できない存在なのであった。

 

コメント (4)
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