私の周りでも、プロレスの話をしていると
「ありゃ~八百長だろ。八百長がなんで面白いんだ」と
いう方がいる。
こういう人はプロレスを見ないのでなかなか扱いが難しい。
そんな時は、馳浩(ハセヒロシ)~代議士であり全日本プロレス
所属のレスラー。今年引退予定~の言っていることを参考にしましょう。
八百長論なんて今時振りかざして、知ったかぶりをしているご仁に、
たまにお会いする。頭からそう決めてかかっているので、
私は素直に次のように対応する。
Q:プロレスって八百長?
馳:違うよ!
Q:だって、どうしてロープに走ったら戻ってくるの?
相手の技を受けるの? わざとらしい。
馳:わざとらしいかどうかは、そのレスラーの技量の問題。
思い切り殴ったり蹴ったり殴られたり蹴られたりして、ケガをしない、
させないのがプロレスなんだから。
Q:痛くないの?
馳:痛い。
Q:手加減しないの?
馳:加減はするが手加減はしない。
Q:どういうこと?
馳:急所を狙ってケガをさせないという加減は必要。
殺し合いじゃないんだから。でも、鍛えられる所は思い切り
殴ったり蹴ったりする。それでケガをするようじゃ、半人前。
Q:痛いのにどうしてよけない?
馳:それがプロレスだから。
Q:ケガしないの?
馳:する時もある。 …てな具合だ。
彼らは不思議がり、さりとてそれ以上反論せずにプロレスを
哲学するようである。
プロレスとは八百長なんかじゃない。「そういう格闘技なのだ」
ということだ。『そういう』というのは、プロレスの暗黙のルールだ。
「暗黙」だから分からない人には分からなくても良いや。
たまに腹も立つが大人の対応をしよう。そうしよう。
えっ何?「ありゃ~ショーだろ。ショーがなんで面白いんだ」って、
だから・・・。