草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

ハマスにとってはイスラエルや欧米は『絶対的な敵』だ

2023年10月17日 | 安全保障
 ハマスのテロに呼応するかのようにベルギーの首都ブリッセルの中心部の路上で16日、何者かが自動小銃を乱射し、2人を射殺して逃走した。殺害されたのはスウェーデン人であった。
 産経新聞の17日早朝のネット版が伝えたもので、無差別テロを実行した犯人は「神は偉大なり」と叫んだともいわれる。予想されたような事態が起きてしまったのである。ブリッセルでは欧州選手権の予選でベルギーとスウェーデンの試合が行われていたが、その事件を受けて中止になった。
 ハマスの組織というよりも、それと連帯するイスラム原理主義の過激派が世界的なネットワークを構築し、警備の手薄な弱いところを狙ってテロを実行するのである。さらに、欧米の自由民主主義国家と対峙する中国、ロシア、イラン、北朝鮮などが背後に控えているのだ。
 しかも、それらの勢力は、カール・シュミットが言うように「絶対的な敵」としてイスラエルや欧米を殲滅の対象としている。そこではあらゆることが許されることになり、無差別テロすらも容認されてしまうのである。イスラム原理主義の過激派がレーニンや毛沢東から学んだことである。だからこそ、中国や北朝鮮と結びつきやすいのである。
 レーニンや毛沢東からすれば、革命を達成するためには「絶対的な敵」が必要とされたが、それを踏襲しているのがハマスなどのテロ組織なのである。これまでの歴史的な経過から、我が国が巻き込まれたくないという思いがあることは分かるが、私たちは自由と民主主義を守る側に立つ必要がある。全体主義国家やテロリストの支配地域で暮らし人々が幸福であるわけはないし、日本としてもテロは絶対に認めるわけにはいかないからである。
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