♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■今のわたしに/関根弘興

2016年01月18日 | Weblog
2016/1/18放送


 世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか、関根弘興です。

 新約聖書のエペソ人への手紙はパウロが記しました。彼はその手紙の中で、自分のことを「キリスト・イエスの囚人」と紹介したんですね。このことは前回お話しましたね。そしてパウロは自分自身のことを「すべての聖徒たちの内で一番小さな私」というふうにも自らを記しているんです。つまり自分はすべてのクリスチャンの中で最も小さい者だと言っているんですね。で、このことばは「最も小さい者よりも更に小さい私」と訳せることばなんです。こういうことばを読むと、パウロ先生、何とご謙遜な、と思いますよね。

 私たちは時々必要以上に自分を卑下することばを使うことがあります。けれども本心は違うことが多いんですよね。「いやあ私など無に等しく、取るに足りない者です。」と言う人に「本当にそうですねえ。」って言ったら怒って帰ってしまった、なんてこともあるわけですよね。謙遜であることと、謙遜そうに見せることでは大分違います。パウロはどうだったのでしょう。

 パウロは「すべての聖徒の内で一番小さな私」と語りましたが、自らうなずきながら記していったんです。また他の手紙の中では私は「罪人の頭です」と語っているほどです。
 実はパウロには自分の過去に大きな負い目がありました。それは若い時、クリスチャンを迫害していたからです。彼は最高の教育を受け、律法を厳格に守る生活を送り、世間の評判も高く、自分に自信をもって生きていました。彼はイエス・キリストの福音を知らず、クリスチャンを撲滅することが正しいと信じ、激しく教会を迫害していったんです。

 しかし彼はクリスチャンを捕らえるためにダマスコという所に向かう途中、まばゆい光の中でキリストに出会い、キリストに捉えられ、その後人生が180度変わっていくんですねえ。彼はそれまでは、「人は律法・戒めを守ることによって、神の前で義とされる」と語っていました。しかし今は「人はただ神の恵みによりキリストを信じることによって救われるのだ」と語るようになったのです。神様の敵であったようなパウロでした。そんな彼がイエス様に出会い、自信をもって「神の恵みによって私は今の私になりました」と語る者となっていきました。

 いかがでしょうか。私たちも小さい者ですけれど、「神の恵みによって今の私になりました」と自信をもっているそんな生涯とされていきたいですね。

 (PBA制作「世の光」2016.1.18放送でのお話しより)

***

 さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでも、ちょっときてみました、いいですか? と言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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