ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和6年-種痘の通知書配布

2014年07月01日 04時44分47秒 | Weblog

 昭和6年(1931)、当時の社町社(現在の加東市社)の区長雑書綴に種痘通知書配布に関する通知が綴じられています。日本では明治から天然痘の予防として種痘の接種が義務づけられていました。通知文によると、黒石先生宅で行うとあり、田町筋にあった黒石医院のことだと思います。現在、天然痘は撲滅されたということで種痘は行われていません。

 それにしても今から80年余り前、戦前とはいえ、こうした公の通知文が候文で書かれており、毛筆ではなく、謄写版印刷でカタカナ混じりの漢文調はいかにもいかめしいのですが、格調高さや簡潔さも感じます。通知文は次の通りです。

 

 昭和六年五月一日

                    社 町 長

各区長殿

    種痘通知書配布方依頼ノ件

貴部内本年度要種痘者別紙通知書ノ通リニ御座候ニ付キ御多要中ニハ候ヘ共モ御配布相煩シ度此段及御依頼候也

 追記 種痘当日ハ午前八時ヨリ開始午後一時マデニ終了致シ度又通知書ハ種痘検診ヲ同月弐拾一日午前九時ヨリ同日午前十一時マデノ間黒石先生ノ宅ニ於テ施行致スベク候間其ノ当日全部通知書持参相成様御示達相成度

 

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