メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

シェルビー・リン/ダスティ・スプリングフィールド

2008-12-28 18:07:36 | インポート

シェルビー・リン (Shelby Lynne) のアルバム「Just a little Lovin' 」
(レーベルはLOST HIGHWAY)

シェルビー・リンは1968年生まれで、カントリーを歌っていたこともあるらしい。このナッシュビルで録音されたアルバムには「Inspired by Dusty Springfield」とあり、10曲のうち多くはダスティ ・スプリングフィールド(1939-1999)が歌ったものである。

彼女の曲として記憶があるのは、原曲はカンツォーネの「この胸のときめきを」、バート・バカラック作曲の「Anyone who had a heart 」、「The look of love」(恋の面影)あたりであるが、調べたらベイ・シティ・ローラーズ オリジナルと思っていた「I only want to be with you」(二人だけのデート)はダスティのデビュー曲ともいうべきものだったらしい。
 
シェルビーの声は程よくハスキーで、長く聴いていて疲れない。なによりの特徴はそのスローテンポと、バックの音がとても少なくあまり歌にかぶらないことで、ジャズコンボで歌っているような雰囲気、そして彼女がためを作ってゆっくりと言葉を発して、と思うとさらにもう少し後から出てくるという具合、これが慣れてくるとたまらない。
選曲もいい。ダスティの歌は聴けば好きになるのに、まとめて聴くことがなかったのは何故だろう。バカラックとかいくつかのきっかけで着実に耳に入ってきたのは、彼女の力といえばそうなのだが。
 
ドライヴ中に聴くのにはマッチしないが、部屋で一人聴くにはいい。
 
そしてアルバムタイトルだが、、、
25日にキャロル・キングのことを書いて、そういえばあの「君の友だち」や「イッツ・トゥー・レイト」はアン・バートンが歌ったものがあったなと、「ミスティ バートン」という1974年に六本木ミスティでライブ録音さ れたアルバムLPを探し出してプレーヤーにかけたら、なんとその最初の曲が「Just a little Lovin' 」!
 
三大話しみたいな偶然で、やはりこちらの好みがどこかでつながっているのだろうか。

このアルバムを知ったのは、ピーター・バラカン(音楽評論家)がラジオで今年の注目アルバムとして紹介したからで、日本では発売されていなかったが、ネットではスピーディに入手することが出来た。


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