「恋する遺伝子」(Someone Like You 、2001年、米、97分）
監督：トニー・ゴールドウィン、脚本：エリザベス・チャンドラー
アシュレイ・ジャッド、グレッグ・キニア、ヒュー・ジャックマン、エレン・バーキン
アシュレイ・ジャッドを見るのが目的だったから、前年の「あなたのために」とは反対の溌剌とした主人公ぶりはその甲斐ありだが、話は他愛ないラブコメディである。
すぐ目移りする男の本質は、同じ牝牛を一度しか相手にしない牡牛と同じという説をどこかから拝借し、架空の老女学者となって、雑誌をにぎわせながら、二人の男の間で苦闘するのがアシュレイ。
アメリカの都会のローカルTV局、その周囲ということを考えれば、このちょっとスノッブという風も、暇つぶしとしては辛うじて許せるかというところだろう。
アシュレイはよく絞れていて、昔やったチア・リーダーの振りをしてみせるところなど、かなりの筋肉である。
その他では、ヒュー・ジャックマンが軽佻だが憎めない遊び人にぴったりはまっている。こういう演技は日本人では思いつかない。
原題 Someone Like You は、ロアルト・ダールの有名は短編集のタイトル（邦題 あなたに似た人）を思い起こさせるが、どうも関係はないようだ。クレジットによると後に流れる曲は Someone Like You である。
