メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

石川県九谷焼美術館

2006-12-13 22:31:08 | 美術

石川県九谷焼美術館(加賀市大聖寺)では今、所蔵品の常設展に加え、出光美術館(東京)コレクションの逸品古九谷焼を見ることが出来る。初めてここに来たのであるが、得をした気分である。
 
こうやって全体を見てみると、江戸初期の古九谷特に青手と呼ばれるものは鮮やかで強い。
後の九谷焼再興に力あった吉田屋と同じく、五彩のうち赤を使わないもので、黄土色と青緑の対照は特に見事である。よくこの色あわせを考え出したものである。
 
大皿でも30cmくらいのものだと、この丸い額縁の中に絵を描くという感じもあるが、もっと大きいものはむしろよりデザイン性が強い。その要素がないとこの大きさはもたないからだろうか。
しかも、そのデザインは変な言い方だがモダンである。宗達、光琳がそうであるように。

そして、あの大皿の上に力強く体を曲げて身構える海老!
 
石川県に行くと時々実用品レベル価格の九谷を買ってきて、日常使っているが、なぜか吉田屋系統のものが多くなっている。この黄土色は最初どうかと思ったのだが、食べ物を置いてみると、意外になじむから不思議だ。


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