王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

爺 靖国神社参拝する

2005-10-25 17:21:30 | 靖国関連
秋晴れの今日 昼前靖国神社へ参拝した 平日のためか参拝者の数は少なく大鳥居をくぐって大村益次郎が載っている大石柱を左に回って手水所へ うがい手水で身を清め本殿へ 参拝者が少ないせいで本殿正面で二礼二拍一礼の参拝をゆっくりとすませた 靖国神社という箱物(ハード)は鎮守の森とみれば都心の一等地に緑を残し環境に優しい場所である 

参拝を済ませ境内の一角にある就遊館を尋ねた 路上千代田の会との案内板をみた近くに海軍の水兵服と水兵帽を被りラッパを持った年配者にであった 多分航空母艦千代田の生き残りみたい 帽子に千代田の文字があった さて就遊館であるがコンクリート造り二階建ての立派な記念館に見える 一階のロビーは無料で零戦52型、タイで活躍した機関車、大きな大砲二門,売店と日露戦争百年展の展示場があった 二階は有料で小劇場が幾つかある 最初の小劇場で映画《明治天皇と日露戦争》を上映している 一寸のぞくつもりで入ったらちょうど203高地を沢山の死傷者をだして占領するところ 若い日の高嶋政信が乃木将軍の二男坊の役ででていた その後ロシアバルチック艦隊と東郷艦隊の決戦 つい最後まで見てしまった 大幅に予定時間オーバー ついでいろいろな軍事上の展示物を拝見 

順路途中で二軒目の小劇場でドキュメント映画《私たちは忘れない》を途中から見た この映画の主張は 満州は正当な手段で得た日本の権益である 大東亜戦争は米国が兆発しておきた防衛戦争である 負けた結果開かれた極東裁判は不当だ 大勢の若者が玉砕特攻などで尊い命を国のため捧げた だから忘れないとの事であろう 何だか靖国神社のホームページを画像でみている気がした 出てからパンフレットを読むと企画制作 日本会議.英霊にこたえる会 後援 靖国神社だ さらに幾つかの展示を見て最後が数百枚に上るであろう戦死者のお写真と遺書遺品の類 もう痛ましい 頭がくらくらする 出口にアンケート用紙があり感想帳も置いてあった 熱心に書き込みをされている方が二人いたが爺は頭がまとまらないので止めてでた 
境内で買い求めた英霊の言の葉(主に遺言遺詠の類)の中で兵隊さんが内地に残した妻や子供達に送った手紙が沢山載っている その一部
----最後の一兵までもと覚悟は出来ている 内地ではいろいろと大変なことがあるだろう 最後に子供をたのむ 男の子二人は第二の日本を背負ってたつ子供だ 大事に育てて欲しい あまり叱らない様にくれぐれも子供を頼む 戦地でも頑張るので内地でもみんな力をあわせて頑張ってほしい 静子さんへ 御母さんのいいつけを能く聞いて勉強しなさい そして勉や徹ちゃんをよくもりして内の為になりなさい 御父さんはお国の為に支那に行って働くのですから 帰る時にお土産を買ってあげます xx先生に宜しく云ってください ではさやうなら 父より
合掌

荘厳なお社(ハード)と就遊館(というソフト)の発信する“日本民族の誇り、命を国に捧げた、悲しくも尊い”なんとも逆らいがたい心の深部に届く言葉の力だ もし爺が中学生か高校生であったならばためらい無く就遊館友の会に入会しただろう 靖国神社の発する言の葉は日本民族の心の奥に触れる内容を持っているのだ 爺はこの言の葉の力から回復していないが思う このなんともやりきれない気持ちを起こさせた人は誰か 何故そうしたのか そしてどうなったのか 相手の人にはどの様な事が起きたか 再び起こさない為にどう考えているのか この視点を全く欠落させた愛国心の高揚は偏狭な愛国心と呼ぶべきで良くない事であると 但しこの装置はよーく考えられた企画と脚本そして演出と参拝者に対し素晴らしい効果を挙げていると思う

二度と再びこのような悲惨な戦争を起こさないと誓うなら日本人の中で誰が満州国を作り日華事変へ戦火が拡大しついには大東亜戦争という米英蘭中を相手の大戦争になったのか 可哀想なのは兵隊さんとその家族だけでなく戦略爆撃という新しい戦争法により内地の家族さえ70万人も亡くなった事実を考え合わせれば兵隊さんの勇戦を顕彰するだけでは視野が狭いと思う 兵隊さんの勲が光であればその影を映さないと そして再発防止の方策を明示しそれを守る様にしないといけない 小泉総理はこのような環境を整理してお参りしないから 彼が言っている事とやっている事に違和感を感じさせ国論を二分する そこで海外からも 参拝するなとか war shrine (行ってみて思ったが 戦争を賛美する神社ほどの意味であろう)にお参りとか 間違った反応を引き起こす事になっている
とにかく凄く疲れた            
 
   


 

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1 コメント

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こんばんは (pirikara710)
2005-11-16 23:40:36
こちらの記事読ませていただきました。

いろいろな展示物があるというのは聞いていましたが、映画の上映があるとは知りませんでした。

戦時中もよく国威高揚のためのプロパガンダの映画が作られていたそうですが、今でも同じようなことをやっているのかなと思いました。



戦争は勝っても負けても大量殺戮を肯定するもので、そこにいたったきっかけがどんなものであれ、やはりそのときの為政者は責任があると思います。

祀られている日本兵も、多くの人を殺害した後に命を落とされたということもあります。

そういった人の魂は、神として祀られて本当に救われるのでしょうか。



義父が亡くなった後、戦場から持ち帰った写真がみつかり、そのひどさむごさに、目を覆い、お寺に御焚き上げしていただきました。戦場は人を狂気にさせます。恐ろしいことも出来てしまいます。義父は、晩年、毎晩戦場の悪夢にうなされていました。

若い人の右傾化、坊ちゃん政治家の中韓に対する威嚇的発言、このところ日本が危ない方向に行きそうで、心配です。



靖国レポートありがとうございました。勉強になりました。長々と書き込み、すみませんでした。
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