最近、よく思うことが過去の栄光が忘れられなくて、引き際のタイミングを逃すトップアスリートたちの姿を目にするたびに、明らかに年齢的にも体力的にも限界が来ているにも関わらず、オリンピックやパラリンピックに出場しなければならない個人々の想いや複雑な事情を抱え、見るに堪えない光景を目の当たりにする。
なぜ、トップアスリートが、いいタイミングで引退して指導者の道を選ばないんだろうと、多くの皆さんもふと疑問に思われるのではないでしょうか。
考えられるのは、スポンサー企業や競技用器具メーカーの強い意向だったり、協会・競技団体・支援施設などへのJOC・JPCからの競技予算の確保だったりといろんな思惑やシガラミがあるみたいですよ。
ただ自分が金メダルを獲りたいと言うためだけに、過去の栄光にすがり、後輩たちにチャンスを譲ることなく、自己権威欲を押し通しているのではなく、トップアスリートになると、そう簡単に自分一人では決められない事情が生じて来るようです。
また、多くの金メダルを獲っているにも関わらず、薬を飲みながらも自分の体を壊してまでも競技にかけるパラリンピアンも居て、それで将来苦しむことになっても、寿命が縮まろうが納得の上なので後悔しないとまで言う。
しかし、その素晴らしい功績は何物にも代えがたい経験であり、トップアスリートには、その知識や経験を次の世代へ引き継ぐ義務があると思うのです。体を壊してまで競技に力を注ぐのではなく、後進の育成や指導に若い選手と共に残りの人生をかけるべきではないでしょうか。