韓国の仁川(インチョン)アジアパラ競技大会は昨日で7日間行われた大会の幕を閉じた。
車いすテニスの国枝慎吾選手がシングルスとダブルスで金メダルを獲得し、陸上では和田伸也選手が男子1500メートルなどで3つの金メダルを獲り、競泳では木村敬一選手が男子50メートル自由形など4種目を制するなど陸上・競泳が多くのメダルを獲得しました。また、陸上女子砲丸投げでは、21歳の加藤由希子選手が世界新記録で優勝、競泳女子50メートル自由形で、16歳の池愛里選手が金メダルを獲得し、若い選手の活躍も目立ちました。
(京都代表の一ノ瀬メイ選手(17歳)も女子100メートル平泳ぎで銀メダル、200メートル個人メドレーで銀、50メートル自由形で銅、100メートル背泳ぎで銅を獲得。)
団体競技では、車いすラグビーが金メダルを獲得するなど、日本は金メダルが38個、銀メダルが49個、銅メダルが56個の合わせて143個のメダルで目標としていた120個以上を達成しました。
しかし、日本のメダル数は143個と前回の2位から3位に後退し、1位の中国(317個)や2位の韓国(211個)に大きな差をつけられ、またアジアの他の国(イラン・インド)が急速に力を伸ばす中、東京パラリンピックまでの強化体制や選手不足は全競技団体共通の課題となった。
日本選手団の主将、国枝慎吾選手は、今大会のアジアのレベルが確実に上がっていて、スリランカや中国といった日頃ツアーでは見ない選手のスキルの高さに驚かれ、車いすテニスだけでなく、他の競技も同様にどの国もパラリンピックに力を入れて来ているようで「勝つことのプレッシャーなどを感じられたのと、今後のパラリンピックに非常にいい意味でつながる大会だったと思う。」と興味深いコメントを述べられていた。