物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

サンシュユ / ダンコウバイ / アブラチャン

2017-04-11 06:00:00 | その他
ある方のブログでサンシュユの花が取り上げられて
いました。で・・・私ものっかって記事にしてみました。
よく似たダンコウバイ/アブラチャンは4/9にお隣の
埼玉県秩父で撮ったものです。


サンシュユ(山茱萸)
<学名:Cornus officinalis Siebold et Zucc.>
ミズキ科 ミズキ属 落葉小高木



中国及び朝鮮半島の原産
江戸の享保年間に朝鮮経由で種子が日本に持ち込まれ、
薬用植物として栽培されるようになった。
観賞用として庭木などにも利用されている。
高さ3~15 mになる落葉小高木。樹皮は薄茶色で、
葉は互生し長さ4~10 cmほどの楕円形で両面に毛がある。



3月~5月にかけ、若葉に先立って4枚の苞葉に包まれた、
花弁が4枚ある鮮黄色の小花を木一面に集めてつける。
花弁は4個で反り返り、雄しべは4個。
晩秋に付ける紅色楕円形の実は渋くて生食には向かない。



画像追加

撮影日 2018.03.11: 群馬県



ダンコウバイ(檀香梅)
<学名:Lindera obtusiloba Blume>
クスノキ科クロモジ属の落葉小木

本州(新潟県、関東以西)、四国、九州に分布


成木は樹高2.5~6 m、幹の直径約18 cm。葉は互生し、
柄があって葉身は幅広い楕円形で先端が浅く三裂する。
葉の長さは5-15 cm、幅は4-13 cm、基部が幅広く丸い。
葉質はやや厚く、表面はつやのない緑、若葉の裏面には
毛が生えている。



春、芽吹く前に黄色い小さな花を枝に無数に付ける。
雌雄異株で、3-4月の葉が展開する前に小さな黄色い花を
散形花序につける。



花被片は6個で楕円形。



ダンコウバイの冬芽は葉芽は楕円形、花芽は球形をしているが柄は無く、
葉芽・花芽ともに大柄でぼってりしている。










アブラチャン(油瀝青)
<学名:Lindera praecox (Siebold et Zucc.) Blume>
クスノキ科クロモジ属の落葉低木



本州・四国・九州に分布し高いもので高さは6メートルに達する。
葉は互生。質は薄く卵型から楕円形。全縁で葉先はとがり、
葉柄は赤みを帯びる。冬になっても枯れ葉が枝に残っていることが多い。



雌雄異株。花は3-5個の花が散形花序に集まってつく。



淡黄色の花被片は6個。花は同時期に咲く同じクスノキ科の
ダンコウバイとよく似ているが、花柄がつくので区別はできる
(ダンコウバイは花柄がないので、枝から直接散形花序が
でているように見える)。



また、ダンコウバイとは冬芽の形が明らかに違うので、
冬芽に着目した方が区別は容易。



アブラチャンの葉芽は小さく
細長く花芽は球形。冬期は同じ木に二種類の芽を確認できる。
また、花芽には当然柄がついている。



枝や実にはクスノキ科に特有の芳香があるが、どことはなしに油っぽい。
葉も揉むとわずかに
芳香がある。





ダンコウバイとアブラチャン 大変良く似ていますね。
花序に柄があるかどうかが識別のポイントですが
よく見ないとわかりづらいです。






タネツケバナの仲間 ~アブラナ科タネツケバナ属~

2017-04-05 18:00:00 | アブラナ科
タネツケバナの仲間
6種ほど紹介しました。


まとめの記事でも作ろうとは思っていますが、・・・


おまけ  ルリタテハ です(よね)。


成虫で越冬する蝶らしいです。




タチタネツケバナ    ~タネツケバナの仲間~

2017-04-05 06:00:00 | アブラナ科
タチタネツケバナ(立種漬花)
<学名:Cardamine fallax (O.E.Schulz) Nakai>
アブラナ科タネツケバナ属











丘陵地の土堤や畑の周辺、原野や河原、溜池畔などに生育する越年草。
タネツケバナの一型だが、全体に短毛が多く、やや乾いた環境に生える。
茎は分枝せず直立し、または下部から分枝して高さ15~50cm、
下部はふつう暗紫色を帯びて短毛が生える。


撮影日 2009.5.10: 群馬県

葉は羽状裂葉で、頂小片は側小片と同大かやや大きく、
側小片は4~16個あって柄があり、狭長楕円形~倒卵形で、
ふつう3深裂する。
茎下部につく葉の中軸には、側小片の柄の基部に托葉状の
付属物が見られる。

花期は4~6月



花弁は長さ3~4mm、白色。
雌蕊1本、雄蕊はふつう6本あり、うち2本は横に広がり短い。



果実は長角果で無毛、長さ1~2.5cm。




マルバコンロンソウ   ~タネツケバナの仲間~

2017-04-04 06:00:00 | アブラナ科
マルバコンロンソウ(丸葉崑崙草)
<学名:Cardamine tanakae Franch. et Sav. ex Maxim.>
アブラナ科タネツケバナ属











本州~九州の山地の湿った林床、渓流畔などに生育する越年草。
茎は高さ約7~20cmでコンロンソウより小型。葉とともに全体に
白い毛が多い。葉や毛の多少に変異が多い。

ちょっとぼけてました。

撮影日 2010.4.25: 群馬県

葉は長さ5~13㎝の奇数羽状複葉で、長い柄がつき、
小葉は長さ1~3cmの円形で3~7個つき頂小葉は長さ1~3cmで
最も大きい。縁に粗い不規則な鋸歯がある。
葉柄の基部は耳状に茎を抱くことが多い


撮影日 2015.4.12: 群馬県

茎の上部に短く毛がある総状花序をつけ、
花は直径約1㎝の白色4弁花。


撮影日 2010.4.25: 群馬県

花弁は倒卵形で長さ5~7㎜。
コンロンソウより花期がやや早い。子房には毛がある。




撮影日 2015.4.12: 群馬県

長角果は長さ18~25㎜の線形、
毛が密生し、種子が1列に入る。

コンロンソウに似た白い花で葉が丸みを帯びているため
マルバコンロンソウと名付けられた。



カタクリ   ~更新 2017~

2017-04-03 18:00:00 | ユリ科

カタクリ(片栗)
<学名:Erythronium japonicum Decne.>
ユリ科 カタクリ属 多年草








日本では北海道、本州、四国、九州の平地から山地の落葉広葉樹林の
林床に広く分布し、群生していることが多い。

スミレ探しの途中でカタクリがきれいに咲いているのに出会いました。

撮影日 2017.04.02: 群馬県

主に中部地方以北に多く分布し、四国と九州では少ないそうです。



通常2枚の葉があり、幅2.5-6.5 cm程の長楕円形の葉には通常、
暗紫色の模様がある。



早春(花期は3-4月)10 cm程の花茎を伸ばし、
薄紫色の花を先端に一つ下向きに咲かせる。



花被片と雄蕊は6個。雄蕊は長短3本ずつあり、
長い雄蕊の葯は短いものより外側にあり、
先に成熟して裂開する。葯は暗紫色。
 雌蕊の花柱はわずかに3裂する。
日中花に陽が当たると、花被片が開き反り返る。
日差しがない日は終日花が閉じたままとなる。

(「スプリング・エフェメラル」(春の妖精)といわれる)


種子にはアリが好むエライオソームという物質が付いており、
アリによって生育地を広げている。
(スミレと同じですね。)
発芽から開花までには7-8年を要し、
原則として鱗茎は分球することはない。
通常栄養繁殖は行わない。
(カタクリは両性花で自家不和合性であり、
自家受粉による種子の形成はほとんど行われない)



白花(ややピンク色です。)が見られました。



白花もきれいですね。



開きかけの白い花・・・