銀幕大帝α

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スティクス ~冥界の扉~

2009年02月22日 11時47分56秒 | 洋画サスペンス
LUCID/05年/加/92分/劇場未公開
監督:ショーン・ギャリティ
出演:ジョナス・チャーニック、カラム・キース・レニー、ミシェル・ノルデン、リンディ・ブース、ブリアーナ・ウィリアムズ

<ストーリー>
3人の患者のセラピーを通して、精神をむしばまれていく心理療法士の悪夢を描く。
<感想>
不眠症の主人公にもたらされる悲運という設定は『マシニスト』の流れから来ているよね。

自身の死を認めない人間が、現世を果てしなくさ迷うとはよく聞くけれど、この映画もそんな感じの内容。
もう大体の話の筋はお分かりになったと思います。
実際、ストーリーには色んな伏線が用意されているけれど、途中から何となくオチは分かってくる。
3人の患者たちのセリフにヒントが隠されていて、しっかり聞いて、ちゃんと整理すれば、ラストが直に見えてくる。
これが視聴者にとって良いのか悪いのか、色んな評価があると思うけれど、自分的には、そういうセリフは廃し、映像で引っ張って欲しかったような気もする。

ゆっくりとした流れの中にも深みはあるだけに、ちょっと勿体ない作品になっちゃったなぁ。

オフィシャル・サイト(英語)

評価:★★☆
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ザ・フォール/落下の王国

2009年02月22日 10時23分01秒 | 洋画アドベンチャー/ファンタジー
THE FALL/06年/インド・英・米/118分/劇場公開
監督:ターセム
出演:リー・ペイス、カティンカ・ウンタルー、ジャスティン・ワデル、ダニエル・カルタジローン、レオ・ビル

<ストーリー>
落下事故によるケガで生きる希望を失ったスタントマンが、入院先で出会った少女に語る空想の物語とは?
<感想>
00年にジェニファー・ロペス主演で幻想的な世界を描いた『ザ・セル』(馬がスライスされるアレね)でデヴューし、そのビジュアル感の素晴らしさに一時期映画界に驚きを与えるも、今じゃもうすっかり世間に忘れかけられていたターセム監督が久々に撮った商業用2作目となる作品。

ターセム監督にとっては必須アイテムなのか、今作でも馬が登場します。
冒頭での川から引き揚げられる馬、病院内にある木馬。
何か重要な役割でもあるのかと思われるが、そうでもない。
只単に馬という動物が好きなんでしょうね。

さて監督2作目となる本作ですが、またもや観た事もない煌びやかな世界を映し出しています。
黒や青、赤といった各々の色を与えられた空想世界の登場人物たちや、風景。
逆に薄汚い色に満ちた現実世界。
この対極の配色が巧く活きていて、現実世界から空想世界へと場面が移った瞬間、とても言葉では言い表せない美しさを堪能出来る。
この、他の監督では表現し得る事が出来ないであろう映像表現と完成度の高さには頭が下がりますね。
本当に絵画が生きて動いているかのような圧倒的なビジュアルには、思わず唾を飲み込んでしまいます。

死を意識した青年が語る、破滅的な物語。
彼の心情をそのまま映し出したかの様な希望を失った空想物語。
しかし、死を受け入れたがらない、死と言うものを認めない少女の純粋な気持ちが、彼の物語に変化をもたらし、そして彼自身にある死への執着を失わせて行く。

全てを無と化す現実と空想の物語の進行を、たった一人の少女の必死な抵抗によって光は射され、ラストには生きる価値を生み出し、そして二人にはようやく笑顔が訪れる。

生きるというのは大変かもしれないが、それがどれだけ大切なのかと言う事を、我々は少女の美しい笑顔に教えられたような気がしました。

オフィシャル・サイト(英語)
オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★☆
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