毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
ジャズライブ ありがとうございました!
解け残った雪と、
黒いアスファルトの路面と、銀杏の黄色と。
今年の最後のジャズライブは、晩秋と初冬の景色が混ざり合い、
さらに世の中にどんよりと漂う不穏な空気の中での開催でした。
ご参加くださったみなさま、本当にありがとうございました。
パスキューアイランドのジャズライブの歴史に残る今回だったと思います!!
さて、演目をご紹介いたしましょう。
・Softly as in a morning sunrise
・But not for me
・Autumn in New York
・Blues Island
・Autumn Leaves
・Danny Boy ( encore )
以上の5曲+アンコール1曲 でした。
1曲目は 「 朝日のごとくさわやかに 」。
ウィントン・ケリーのピアノトリオでの演奏、コルトレーンのヴァンガードの
ライブ盤、ソニー・クラークのトリオ、有名どころの名盤名演奏がたくさん
残されているマイナー調の人気の曲ですが、このタイトルで私がまず思い浮か
べるのは、ソニー・ロリンズ ( ts ) のヴァンガードのライブ盤に入っている
演奏なんです。恋が生まれてそしていろいろを経て終わるまでを、朝日から
日没までに例えての、あんまり ” さわやか ” でもない歌詞がついている曲です
が、ソニーの演奏は、ぜーんぜん情念っぽさがなく渋く枯れた音が良い!です。
意外でしたがこの曲は、当ジャズライブでは初演奏でした。
2曲目は 「 バット ノット フォー ミー 」。
訳すと、” でも、わたしのためじゃない ” って感じ?
テナーが素晴らしくよい音で軽快にスタートしました。そして、さらにベースの
小林さんが素晴らしいソロでした。「 いつまでも聴いていられる・・・聴いた
あと覚醒してしまいました! 」 というご感想をいただきましたよ。
3曲目は 「 ブルース アイランド 」。この演奏は、タイトルは適当?に大関がつけ
たのではないでしょうか・・・オリジナルというより、ブルースのコードにそって
テナーとベースが自由にからんで進んでいくスタイルでした。なので、メインの
テーマとかはないし、聴きながらただただノッて揺れていくような。
そして、ラスト、「 枯葉 」。
今年の 「 枯葉 」 は、かなりアップテンポで演奏されました。
もともとはシャンソン。知名度がとても高い名曲中の名曲で、情感たっぷりで
ゆったりと歌い上げられる哀愁曲なのです。
が、しかし、ジャズ演奏での 「 枯葉 」 は、ほとんどは全くしっとりしていない
どころか、メインメロディをなんとか保ちながらあとは壊されています。
ジャズ的崩壊、ジャズ的解体とでもいうのですか、素晴らしい素材として自由自在に
扱われます。今回の大関+小林 デュオも、スピード感と緊張感に満ちた 「 枯葉 」
でしたね!! 哀愁のメインテーマをチラッチラッと聴かせながら、テナーの快速ソロ
と、地鳴りでガラスがびりびり鳴っていた迫力満点のベースソロが交互に繰り出す
その熱量!これぞジャズ! ジャズ! ジャーーズッ!
ここに喜びを感じてしまうともう抜け出せませんよね!
ああ、いい演奏だった、いい時間だった、とアンコール曲の 「 ダニーボーイ 」
を聴きながら余韻を味わって、あっという間の約50分間でした。
当店のジャズライブで聴いて好きになった、なーんていう曲が1つでもあった
ならそりゃもう最高です。ネット配信などでも同名曲の名演奏を聴いてみるのも
ワクワクしますよね。そんな楽しさのきっかけになれたら本望です。
2020年は、春以降世界全部が大変な変調つづきでした。
にもかかわらず、私どもの小さなジャズライブにご参加くださったみなさまに
なんと感謝してよいやら・・・
ありがとうございました。
次のジャズライブは、来年1月11日 ( 月・祝 ) です。
2021年、みなさまのご参加を一同心よりお待ちしております。
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