針刺し考



気に入っている針刺しを持っている、使っている、というのは、とても大事なことでし

て、針仕事をする上での機能性、そして充実感や幸せ感がとても上がると思います。

まず、針刺しは脇役の道具ですが、なくてはならないもの。

刺繍にしても、ミシン掛けにしても、手縫い運針にしても、まち針をはじめ、縫い針や

刺繍針をたくさん使いながらの作業なので、使いかけや待機中の針を集めておくターミナ

ル的な場所が必要だからです。

そして、情緒面、ここです、大事です。 というのはですね、

作業中針刺しをじっと見つめることはあまりありませんが、チラッ、チラッと目の

端っこに幾度も入ってきますね。

あまり気にかけずになんとなく使い続けている針刺しや、好きというわけではないけど、

とりあえずこれしか持っていないので使っている、という針刺しからは、目に入った瞬間

に起こる良質なエネルギーのやり取りは望めません。

モノにはエネルギーがあり、ヒトにも自ら発しているエネルギーがあり、

常にモノとヒトはお互いにエネルギーを与えたり受け取ったり、のやり取りがあるのです

よ、もちろん!!

なので、お裁縫仕事においては、お気に入りの針刺しを使っていると、はっきりと意識で

きなくとも目に入るたんびに  ” 愛のエネルギー ” が双方を行き来してですね、

その結果、良い出来上がりになるということだと思うのです。


ついこの間、私のもとにやって来た新しい針刺し、とてもとっても気に入っております。

針を出し入れするたびにニッコリしてしまいます。

弟夫婦の次女・ふさこ嬢 ( 6歳・小1= 息子チカラと同い年ですー )が作ってくれた

フェルト製の超かわいい針刺しなものなのですから当然です。

「 まーちゃん ( 私のこと ) にも作ってあげるね。 」 と、チクチクしてくれたんだ

なあ ・・・・ 一生懸命さが縁のまつり縫いに表れているものねえ。

星やハートの飾りはお母さんのゆみちゃんが仕上げてくれたとのこと。

ああ、女の子って イイナ。 こんなん作ってくれちゃうんだもんなあ。

後日、ふさこ嬢に、「 ふーちゃん、針刺しとってもいいよ! 」 と伝えたところ、

「 うん、中に綿が入っているからねー! 」 というお答えでした ( 笑 )。


手に入れる事ができて、身の回りに置くことができて、使うこともできるもの。

美術館などで眺めるだけしかできないもの。

音楽や風景、匂いなどの、形を持たないもの。

全部ひっくるめて、私たちは膨大なモノに囲まれて繋がって生きていて、

その全てにアンテナを張り巡らせていてはストレスで身が持たないけれど、せめて暮らし

周りだけでも意識して 「 私はこれが好きだなあ 」 としみじみと感じられるモノを

選んでいくことが、自身の独自の文化的・思想的・哲学的な成熟を目指して生きていく

ということ、つまり ” イイ感じ ” になるのではなかろうか・・・・・?

ふーちゃんの針刺しから、なんだかこんなお話になりまして、書いていてびっくり!

へへへ。

どうでしょうか?




















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