ガラス瓶の中のファンタジー



小さな一瓶。

その中でこれほどのことが出来るとは!

ほとんど衝撃、ショックでした。

ポンッと開封、木べらでひとすくい・・・もうひとすくい ・・・・・。

アルザス産のフランボアーズとグリヨットチェリーが、

これ以上もこれ以下もない最適量のお砂糖で煮含められ、煮溶かされています。

それが上下二層になって瓶詰めされていて、

上部一段目はやや明るめの赤のフランボワーズ。

下部二段目には、ダークな深い赤のチェリーがジューシーな粒状でたっぷりと。

どんな食べ方でもよいのですね。

例えば、

一段目を食べ切ってから、二段目のチェリーに・・・

そして、

フランボアーズ、チェリー、フランボアーズ、チェリー、と少しずつ交互に・・・

または、

大胆に、両方を混ぜ込んでたっぷりと・・・・・。


楽しいのです。

そして、本当に、美しいのです。

さらに、一すくい毎に、口の中、それから鼻をくすぐるように、

薔薇のエキス&花弁 ( ! ) の、えもいわれぬ味わいと香りが、

フランボアーズとチェリーの間を踊りながら漂います。

果実のぷるぷるじゅわり、とした味と食感 ( 量感 ) と カラーイメージ と、

香り・隠し味の奥深さが、まるで魔法のように、” ある世界 ” を出現させます。

この一瓶には、愛らしく、甘く、憧れ戯れながらも恥らう乙女のごとき瑞々しい生命力

を表現しようとしているファンタジーが詰められているのです。

巧緻な設計。 確実無比の技巧。 そして何よりも、材料となる自然からの贈り物を、

思うが侭自由に、その個性をさらに際立たせつつ次なるステージへと昇華させる愛情の

深さ。

のほほん、と、「 うわあ、とびっきりオイシイ!! 」 と、無邪気に食べ終えることの

出来ない、食べ流す事の出来ない何か・・・・・があるのです。

私は、それを、簡単に使う事がとても難しい言葉、とわかりつつも、

それ以外思いつかない、

「 才能 」

と、そう言いたいと思います。


H女史、素晴らしい体験、極上の一品を、ありがとう。















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節分



今年から、

「 日本人として四季折々の素敵な伝統行事を楽しみ味わはずしてどうすんの? 」 を

基本テーマに設定したワタシですが、

さっそく七草粥はやりそこね ( トホホ・・ )、実質的には実行第一弾となった

二月三日の節分。


第一部は、巻き寿司づくりですね。

その日は、朝から寝坊でスタートいたしました。

いつもより一時間~一時間半遅い七時に、なんと夫に起こされて ( ! ) 起床、

あわてまくって寿司めし用のお米を研ぎ、いつもとは順番大狂いになった味噌汁づくり、

朝食時の紅茶の用意、息子のお弁当のご飯は巻き寿司用から分けるとして・・・・・、

ああ、あたふた、あたふた、

たいした作業量ではないのに、起き抜け結構混乱。

起き出しテロ活動を開始した息子をかわしつつ、合わせ酢 ( 前日インターネットにて

レシピチェック済み )を調合、あら熱をとって炊き上がったご飯と即まぜて、

ふきんを掛けて、ようやくひと段落、ふううーっ。


息子を保育園に届けて、さあ、続きです。

水菜を湯がき、沢庵を細く刻み、炊いてあった切干大根、そして白練り胡麻を順次用意。

昨夜ハンズで買った巻きすの上に、炙った海苔・寿司めしを敷いて、上記を芯に

ぐいっ、ぐいっ、巻きます。

かなり不揃い。芯はずれまくり。 なんたって、太巻きなんて、学生時代ボーイフレンド

とのピクニックに張り切ってこしらえて以来のことなんです。

でも、なんとか出来上がりましたよ!!

恵方巻きは、その年の恵方を向いて、願い事をしながら無言で一本食べ終えるそうです

が、こんなごつくて太い巻き寿司一本を・・・・? 自分で作っておきながら、

あんまり上品とはいえないよネエ・・・と尻込みしてしまい、

結局カットしてしまいました。

実家の父にもおすそ分けし、残りは夜ご飯の時に、と、大きな角皿に並べ、

第一部、終了。


節分第二部は、お持ちかね?豆まきですね。

朝のミーティングどおり、夫が鬼役をやる予定で日は沈み、夜の帳が下りて・・・

酸っぱいのはノー!! の息子は母の愛情恵方巻きではなく普通食の晩御飯を終え、

だんだんテンションが上がってきて、「 とーしゃんは~? 」。

「 とーしゃん、まだ~? 」

「 とーしゃんもうすぐ帰ってくる~? 」

しまいには、鬼不在で豆 ( 殻付きピーナッツ ) をまき出そうとする勢い。

「 どうどうどう、 」 となんとかなだめつついたところ、

ガシャッ。

八時過ぎの定時に玄関の鍵が開く音が。

「 とーしゃんだっ!!! 」 

ジャケット・マフラー・帽子すらとる間も与えられずに、

「 オニはあーーそとおっ!!! 」

( パラパラパラーッ!! ← 殻付きピーナッツを投げつけられる音 )

「 とーしゃん、ほれっ、お面っ!! 」 と私に鬼のお面を装着させられ、

「 がおおおーーーっ!!! 」 と大吼え一発、さあ盛り上がります。

「 フクはあーーうちいーーっ!! 」

「 まったーっ、窓しめる。 」

( ガラガラ、ぴしゃん。 ← 窓を閉める音 )

( バシバシバシーッ !!! ← 殻付きピーナッツを投げつけられる音 )

「 オニはあーーそとおーっ!! 」

( バラバラバラーッ!! ← 殻付きピーナッツ )

「 フクはあーうちいーーっ!! 」


オニ・フク・オニ・フク・・・・・・

母と子にはこんなにも日頃のストレスが溜まっていたわけ??? っていうくらい

鬼へ、壁へとピーナッツを投げつけまくり、

鬼が「 カンベンしてくれろー 」 と降参して、なんとか終了。

歳の数だけ食べるんだよ、と、息子に四つ、大人はうーん、一桁の方の数で拾って

ぽりぽりいただきましたよ。

楽しかった!

問題のふとっちょ恵方巻き ( カットヴァージョン ) ですが、

「 結構いけるんじゃない、醤油を1~2滴たらすとうまい。 」 と言ってもらえて

まずまず成功、よかったー。


と、いうわけで、

結婚後初めて、というか、成人後初めて! ( さびしー人生だったねえ・・・ )の

恵方巻き&豆まきの節分が無事終了。

今年一年、家族みんなが無病息災ですごせる予定です。















 
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