映画の感想文、3つ






『 クレイジーハート / CRAZY HEART 』



多大なる期待をもって臨んだ一本( 去年の8月に )。

ちょっと期待しすぎていたかもでした。

ストーリーの新鮮味の無さを上回るほどのサムスィングは、私には感じ取れなかった

のです・・・・・。

ジェフ・ブリッジスが音楽家、なのだとしたら、音楽映画としてのシーンがもっと

しっかりと濃く欲しかったし( 特に、作曲している部分とか )、

アルコール依存症患者が苦闘の末、クリーンになる、という再生もの、だとしたら、

やっぱりもっともっと依存症状からの地獄の苦しみの脱却劇を見せて欲しかったし、

恋愛モノとしては、ストーリー展開がわかり易過ぎだしなあ。

ジェフ・ブリッジスのダメミュージシャン ( かつてはスター ) ぶりは なかなか

見事で、役作りの為にどーんと太って創り上げたというメタボ腹でドサ回り公演先に

到着し、長距離移動の車中から降り立ち、ポリタンクに貯めてあったオシッコをドボドボ

とそこいらに撒く冒頭のシーンなどはかなり気に入りましたが。

いや、並以上、、、かなり上等の作品だとは思いますが、なにせ、期待しすぎていまし

た、、、、いや、私がわからずやなのかも、、、。











『 ブロンド少女は過激に美しく / Singularidade De Uma Larariga Loura 』




” 巨匠オリヴェイラ 100才の記念すべき傑作 ” ということで観にいきました。

100才って凄くないですか?

うちの母方のおばあちゃん、今年 御年100才、そこにいるだけでもうありがたみが

ある、と申しますか、このところ急にボケてきた、と叔母達が・・・。

映画を撮る100才・・・・・ うーむ、一体どういう事態? 一体どうやって?

『 ブロンド少女は過激に美しく 』 、まるで一編の詩のような作品でした。 

64分という短い作品で、映像が遠くて、インディーズ映画的な印象も。

舞台がポルトガルはリスボンというのも独特の情緒感を醸し出している要因でしょうか。

石の建物、街並み、港、儚い明かり、そよぐカーテン、時を打つ鐘の音、ハープの音色、

全てが夢のような、” 詩 ” なのす。

主人公が、厳格な叔父と並んで食事をするシーンが印象的で、

食物をあしらうナイフ・フォークの扱い方、動かし方、そして口へと運び、

口の動かし方、何といいましょうか、日本人がどんなに練習したり、場数を踏んで

マナー修行したところで、根本的な部分で絶対にまねのできない、そんなヨーロッパの

DNAとでもいいますか、まあ、やや上品な方の、普通の食べ方なのです。 

本編には影響しないシーンなんだけど、私は好き。

レストランディナー好きな人だったら必見かも。

そして、なんといっても、ブロンド少女の艶めかしいこと!

エレガンスとエロティシズムをシナ扇にたっぷりと纏わせながら、じっと見つめられた

主人公のマカリオが瞬時に恋に落ちるのは無理もありません。

100才にしてこの色気、つまり、” 生きるパワー ” ですよね、全く枯れてなんか

いない、そこが驚愕と感動だー!! と、今日遊びに来ていた友達と話がまとまったの

でした。













『 アンストッパブル / UNSTOPPABLE 』



たまーに観たくなるのです、こういうの。

全米が固唾を呑んで見守る中、ベテラン機関士のフランク ( デンゼル・ワシントン )

と新米車掌ウィル ( クリス・パイン )が命を張って危険物質を満載して暴走する

無人列車をギリギリセーフで止める、というもの!!

凄いでしょ ( 笑 )。

大きな劇場で、凄い音響で、画面から飛び出しそうなド迫力の暴走列車の暴走振り

に、のけぞり、ぎゅっと指を握り締め、庶民のヒーロー達の熱さに目頭がじわー、

終いにゃあ、まるで自分も映画のなかでTVニュースの画面に首っ引きの応援団の一員に

なって、「 フランクーッ!! がんばれえーっ!! あっぱれーーっ!! 」 と、

祈りのポーズ。 全くもって、最高に楽しめました。

ちなみに、横に座っていた夫はどうやら号泣していたらしく、

さかんに鼻を啜っていたことは気づかなかった事にしておいてください。

ハリウッドならでは、ですし、アメリならでは、のエンタテイメント大作でしょう。

後味たいへんよろしい大作でした。




以上、3本、うーん少ないなあ。

去年の後半は、いつも行く名画座「 蠍座 」 で全く好みの作品がかからなかったことも

あり、ほとんど観なかったに等しいですね。

今年に入って上記の2作。そしてようやく 「 蠍座 」 にて、『 ルイーザ 』 を

先週観てきましたよ。

2月以降、結構観たい映画がたくさんあります。

どれだけ行けるかはわかりませんが、ゆっくりと感想文を書きますので、

読んでいただけるとうれしいです。



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