レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

「お騒がせしました」

2012-01-08 11:34:19 | 雑記
 ネットで、某アナウンサーの隠し子暴露の件が多少話題になっている。週刊誌の記事が事実だと認めて、番組の中で謝罪したという。私はそのアナウンサーをそもそも知らないし興味もない。しかし、こういうときの決まり文句である「お騒がせしました」には大いに首を傾げる。ーーそもそも、本人が騒ぎを望んでいたわけではなかろう。むしろ騒いでもらいたくないだろう。ーー周囲で勝手に騒ぐんだろう!? 浮気して子供つくったのが誉められたことでないのはもちろんだが、そこで謝るべき相手は奥さんや浮気相手だ。事故を起こしたとか覚醒剤持ってたとかならともかく、マスコミに対しては謝罪する義理などはまったくない。(ファンに対して、幻滅させてごめんなさい、とか、番組に対してならわかるが) 騒ぐタネがなければメシの食い上げなのだし。
 去年、誰だったか若い女の芸能人が、某俳優とつきあってて写真撮られたときの「反省してます」発言も不可解だった。大人の独身男女がデートしていてなにが悪いんだ? 
 かつて某週刊誌の見出しの「許せる女 許せない女」。犯罪者でもないただのスキャンダルメーカー相手に、なにを言ってるんだか。神でも裁判官でもあるまいに、僭越極まりない。私は、『クオ・ヴァディス』のある場面の印象で、「許す」とは厳粛で崇高なことだという気持ちを持っているので、このような軽々しい使い方にはいっそう反感を持つ。 このテの雑誌は、有名人のスキャンダルでもってるくせに、なーにが許す許せないだ! 「許せない」人々に謝礼送っていいくらいのものだろうに。 ここではせいぜい「ムカつく女」くらいのレベルだろう。

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