読売新聞の投書欄で「教科書」というテーマがあった。自分のころには有料であとは弟妹に使わせるものだったのでキレイに使うべきものだったという人、姉のお下がりが普段はいやだったけど、書き込みのおかげで答えられて得した経験のある人など思い出様々。私の小学校時代には無料でみんな新品あたりまえだった。ラクガキはともかくとして、教科書やテキストに書き込みをすべきかどうかは意見の分かれるところである。
これを考えていて、そういえば、教科書へ「書き込む」とは言うけどノートにはこの言葉使わないな、単に「書く」だ、と気がついた。
その考えのついでに、ネット上で掲示板やブログコメントを「書き込む」という言葉について、私が抵抗を感じることの理由がわかった。
「はいる」と「はいりこむ」を比べると、後者は、はいりにくいところに無理して、または入ってはいけないところにこっそり、というニュアンスを感じる。つまり、一般的・正当ではないという感じ。だから、書くためにあるはずの掲示板に対して「書き込む」のはなんかヘンだと私は思うのだ。
しかしこの仮説にはすぐに別の見解が出てくる。テストで、問題用紙にならば「書き込む」は抵抗ない。では、解答用紙にはどうだろう。私の感覚では、「解答用紙に」とくると「記入」がいちばんしっくりつながるけど、「書く」と「書き込む」はどちらのほうが自然か? その用紙が単に白紙か、罫線だけでそこにずらずらと文章を書くという状況ならば「書く」であって、「書き込む」はなんかヘンだ。しかし、用紙に表や( )や__________があって、さあこの空欄を埋めて!と指示してあると、答を「書き込む」でもおかしくない気がする。
つまり、「書き込む」という言い方が合っているのは、そこに書くことがフツウでないという場合と、既になにかが書かれてまたは印刷されているという場合とあって、私が「掲示板に書き込む」をヘンと感じることは前者に基づいているということになる。
もっとも、ヘンに思うか思わないかは単に主観であるので、上記の解釈の普遍性には疑問の余地はむろん大いにある。そして、掲示板「書き込み」でなければなんというのがいいか、いまのところそれといって提案はない。
このテーマとつながる話題を23年3月8日にも投下。
逆に掲示板に「書く」と表現してみたら、わたしには、これはヘンだという感じがしました。
「書き込む」という表現に慣れている為もあるのですが、「書く」という行為は筆記用具を用いて、紙・黒板等に記述するからです。
だから、わたしには「書き込む」は違和感はないです。
>つまり、「書き込む」という言い方が合っているのは、そこに書くことがフツウでないという場合と、既になにかが書かれてまたは印刷されているという場合とあって、
既になにかというならば、掲示板やブログでは、ここ、コメントを記入する欄が当てはまるのではと思いました。
ネットでない掲示板ならばむしろ「貼り出す」ものでしょうね、伝言板や黒板は「書く」ですね。
「コメントを投稿」とは言いますが、なんだか大げさな感じもします。