レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

ブラックナイトパレード 七王国のバラ

2019-12-23 09:53:50 | マンガ
中村光『ブラックナイトパレード』
 マジメでお人よしの日野三春(ひの・みはる)は大学入試にも就職にも失敗して、コンビニバイトで3年。あやしいスカウト男に拉致されるように、極北にあるブラックサンタ会社に就職する。いわくありげな同僚たち、なにやら謎のありそうな父の死の真相。
 4巻が先日出たので、始めから通しで読み返した。
 チビ三春のけなげさはやはりじんわりくるし、一方で不穏さも増してますます目が離せない。
 ところで、ネズミたちが敵みたいだけど、『くるみ割り人形』が意識されての設定なのだろうか。


戸川視友『七王国のバラ』 冬水社 既刊5巻
  戸川さんは、ルネサンスを背景にした『白のフィオレンティーナ』、16世紀・マルタ騎士団やスレイマンの登場する『海の綺士団』、そのあと『王のいばら』、『天と献上姫』は架空設定(でもなんとなくヨーロッパがモデルではある)が続き、いまもまたそのタイプ。
 原初、3つのバラが世界を創世した、そしてそのバラを受け継ぐ三者がそろうと世界を手に入れる。
  傭兵隊長の娘として剣の腕を磨いてきた少女セレは、10才で、エルナタン王国の王子アルベリク(12才)と結婚させられる。その際、自分が滅びた王国の王女であったことを知らされる。しかし婚礼の日に傭兵隊の襲撃をうけ、アルベリクは行方不明となり、セレは隊長ラディスラスに捕らわれる。セレは「バラ」のしるしをその体に持ち、それゆえに狙われる。そしてアルベリクもラディスラスもまた「バラ」の持ち主であった。
 お約束のように、アルベリクもラディスラスも美形で強くて、おまけに王子様、ザ・少女マンガ!
・・・クールに見ればいわゆる「中二病」と言われそうな設定かもしれんけど、こういうデカデカとした世界観のコスプレものは、少女マンガにしっかりと生き残ってもらいたいと強く願う。

 雑誌「いちラキ」は無くなったあと、単行本の描きおろしで作品が発表されている。ある意味読者にとっていちばんありがたい状況だと思う、〇〇とか××とか、こんな形で再開されたらどんなに嬉しいことか・・・!
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