レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

「佳作」のニュアンス

2018-05-20 14:39:46 |   ことばや名前
mixiの「つぶやきネタ」で、「傑作とまでいかないけど佳作だと思う映画」というお題があった。
 「佳作」は「傑作」よりもランクが下とされていることに抵抗を感じる。
 手元の小さい辞書「三省堂国語辞典」では
「すぐれた作品」とある。
 しかしすぐに用例として「選外佳作」なんてものが出ている。
 たぶん、「入選」できなかったものにこういう名称の賞を与えているから、あまり上でないような感じを持たれてしまうのだろう。
 私個人としては、「佳作」とは上品な響きがあると思う。(「美人」より「佳人」のほうが風格がありそう)
 世間で騒がれるほど有名ではない、派手やかではない、しかし味わい、深みのある良い作品、そのようなニュアンスを感じる。
 名作、傑作、良作、それぞれの雰囲気やとらえ方は個人差もあるが、少なくとも、「佳作」が傑作や名作よりも劣るものだとは決して思わない。

 なお、「佳作」という言葉がしっくりくると私が思う映画は、『わが愛の譜 滝廉太郎物語』『シューベルト 未完の旅』等である。
コメント (2)
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