

本日の機材は20cmF5反射望遠鏡です。近日点通過から3日過ぎたアトラス彗星の太陽離角は10°、等級は近日点通過時より暗くなっていますがまだマイナス等級を維持しているようです。
観望を開始した14時過ぎにはすでに金星が南の空高いところにあったのでアライメントは金星で行いました。十字線入り23mmアイピースで見た金星は半月状でとてもキレイに見えました。
で、このアイピースのままアトラス彗星(C/2024 G3)を導入して覗いてみたのですが、太陽離角が10°でも空は白っぽくてアトラス彗星の確認はできませんでした。
ここでもう一度金星を導入して惑星カメラのピン合わせをします。惑星カメラは前回と同じ174MM+IR-Pass Fillter 685nmです。f1500mmの望遠鏡に装着すると画角は0.4°×0.3°になるのでμ210よりは画角に余裕があります。
惑星カメラでの撮影は15時11分から行いましたが露出やゲインを変えても彗星らしきものはまったく写りません。う~む、空がまだ明るすぎるようです。ここは隣家の屋根で見えなくなるまで撮影を続けることにしよう。
と、心に決めて辛抱強く撮影を続けていると、突然ゆらゆらと揺れる彗星の核がモニターに写りました。時刻は16時15分です。この時の彗星の高度は10°でした。
彗星は画面のやや右側にあったので中心に移動して撮影した画像がこちらです。オリジナルはモノクロですが白昼の雰囲気を出すため擬似カラーにしてあります。(^^ゞ

2025/1/16 16h22m(JST) SE200N+ASI174MM+IR-Pass685nm, 3.402ms×1000frames×50%, 10 degrees from the sun.
16時27分に屋根が望遠鏡の写野に入ってきたので惑星カメラでの撮影は終了として、これ以降は2Fベランダから望遠レンズでアトラス彗星(C/2024 G3)を撮影したのですが、検出はできませんでした。

2025/1/16 17h12m14s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f420mm ISO640 F6.0 1/25sec
明るさがマイナス等級なら写るはずですが、撮影方向が違っていたのか、たまたま雲の中だったのか
はたまた透明度が悪かったのか、どの写真を見てもそれらしきものは写っていませんでした。

2025/1/16 17h12m25s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f420mm ISO640 F6.0 1/25sec
今日は山越えの雪雲が少なかったので撮影できると思ったのですがね~。

ブルーバックのアトラスG3彗星、いいですねぇ!しかし1日で5度も動くんですか?大きいですね。こんなに速く太陽から遠ざかっているなら急速に暗くなっているでしょうから、もはや日中の観察は私には無理な気がします。日没後の西空も全然上に上がらないし、今回はダメでしたね。アストロアーツにあげられた写真を見て楽しんでいます。
アトラス彗星(2024 G3)の太陽との相対速度は1月18日現在で84.879 km/sですが、近日点通過時は136.171 km/sでした。地球に落ちてくる流星の速度が40km/s~70km/sくらいですから流れ星の2倍近いスピードで駆け抜けていくわけですよね。恐ろしいスピードです!
日本からのアトラス彗星(2024 G3)観望好機はそろそろ終りなのであとは南半球のスカイウオッチャーさんたちの写真を拝見することにしたいと思ってます。