天文ネタではありませんが、あまりにもミラクルな出来事だったのでメモしておきます。
それは法事のために久しぶりに家族が集まったときのことです。
時は2019年9月22日、時間は13時30分頃、場所は登米市のとある食事処の駐車場。法事後の昼食を終えて駐車場に出て全員が車に乗り込んだ時、突然空のかなたから「ブロロロロ…」と力強いレシプロ機のプロペラ音が聞こえてきました。
プロペラ機が飛ぶことは珍しくないのですが、そのエンジン音があまりにも力強く、何より今まで聞いたことの無い音なので、車を降りて音のするほうを見てみたが、木立の向う側を飛んでいるらしく機影は見えず…
「姿が見えないないぁ…」と思った次の瞬間、木立の向う側からプロペラ機が飛び出してきました。うわ、かなりの低空飛行です。見かけの仰角は約40°ほど、距離も近くてパイロットの頭を確認できるほどです。
「ほひょ、なんだ、あれは?」今まで見たことの無い機影です。やけにプロペラが大きく、エンジン音が「バラッ、バババラ…」とバラつきのある音で…「なんだ、エンジン不調なのか…」「近くの瀬峰飛行場から飛んできた手作り飛行機か?」「いや、違う、やけに美しい機体だなー」と思った直後、正体不明の機体が左へバンクして、見えた翼端が、なんと楕円形です。
「うわ~、めっちゃ美しい~。第二次世界大戦のスピットファイアを実際に見たら、きっとこんな風に見えるのだろうな~、この飛行機誰が作ったのだろう。」…と、頭の思い込み回路が勝手に「この飛行機はもの好きなロシア人が作った手作り飛行機で、本日久々に飛ばしてみたがエンジンが不調なのですぐにせみね飛行場に戻ろうとしているところ」と決め付けていたのですが…
プロペラの異様な大きさと明らかにエンジンパワーが桁違いなこと、40年前にせみね飛行場で見た本物の零戦の飛行と雰囲気が似ていることから、これだけのパワーが出るエンジンとプロペラでなければ、空中戦はできないよなぁー、と別の思考回路が勝手に思い始めて…はたと
「いや、これってスピットファイアじゃないの?」という思いが一瞬頭をよぎったが、それはありえるはずの無いことなので、何とかつじつまを合わせようと頭脳回路をフル回転させていると、無言で飛行機を見つめている父を案じた娘が後部座席から「どうしたの~?」と声をかけてきたが、とっさに出てきた言葉は
「ありえない…、ありえない…、まぼろし?…?…」だった。頭の中では何とかつじつまを合わせようと、「時空のひずみで第二次世界大戦の飛行機が現代に現れたのかも…」という回答をはじき出していたが、そうとしか考えられない出来事だった。
左バンクをとった機体は、その後、北北西に向かって針路を取り、まっすぐ飛んでいった。機体を真後ろから見るアングルで、飛行機が小さな十字形に見えていたが、見えなくなるまでずっと見続けた。
あの飛行機は何だったんだろうと思いながら一路帰宅。飛行機に興味のない家族は誰一人としてその話題に触れることはなかったのだが、
その日の夕方、娘が突然スマホ片手に「お父さん!あれスピリット何とかだったらしいよ!」と興奮気味に話しかけてきた。
「え?何?どういうこと?」
「あのね、あの飛行機は、本物!…本物のスピリット何とかだよ。世界一周だって!」
まったく説明になっていないが、娘の話を要約すると、娘の友人がツイッターで
「世界一周中のスピットファイアが仙台空港に着陸するかもしれないので待っていたが結局見ることができなかった」
とつぶやいていたことから、いろいろ調べてみたら…
イギリスを2019年8月5日(月)に出発した世界一周中のシルバースピットファイア「G-IRTY」が9月22日に新千歳空港から龍ヶ崎飛行場へ向っていたが、台風の影響を避けるために、仙台空港手前でUターンをして岩手の花巻空港に着陸。時間と飛行コースからあのとき見た飛行機は世界一周中のスピットファイアで間違いないと分かったとのこと。
なんと、本物だったのです。機影が見えていた時間はわずかに30秒足らず…店を出る時間が1分遅れていたら見ることができなかった訳で、その瞬間に、その場にいたことが超ミラクルです。
そのとき見た機影は下記のように見えました。(下記写真は皆様のツイッターから無断でお借りしています。ご容赦願います。)
木立のムコウガワから出た瞬間はこんな感じ、

実際はもう少し正面から見る角度だったため、キャノピー越しにパイロットの頭が見えた。

バンクしたときはまさにこの角度、翼端の楕円がとても美しかった。

この瞬間にスピットファイア…??? いや、まさか…と迷宮のラビリンスに陥る。

後ろから見てもキレイな機体。

何だったんだろう? ありえない…まぼろし?と思いながら機影をいつまでも追った。

スピットファイアの機体が美しかったのは言うまでもありませんが、それと同じほど感動したのはエンジン音です。パワーを感じさせる野太く力強い音なのにやけにリズミカルで、軽快ともいえる独特の音でした。ロールスロイス製の12気筒マーリンエンジンの音を生音で聞けたことは一生の宝物です。航空ファンとしては76年前に製造されたスピットファイアのエンジン音を日本で聞くことは、本来、願ってもかなわないことなので偶然の巡り合わせに感謝です。
スピットファイアの飛行経路、松島でUターンしている。


登米市上空で北西へ進路変更、その瞬間を目撃していた。
それは法事のために久しぶりに家族が集まったときのことです。
時は2019年9月22日、時間は13時30分頃、場所は登米市のとある食事処の駐車場。法事後の昼食を終えて駐車場に出て全員が車に乗り込んだ時、突然空のかなたから「ブロロロロ…」と力強いレシプロ機のプロペラ音が聞こえてきました。
プロペラ機が飛ぶことは珍しくないのですが、そのエンジン音があまりにも力強く、何より今まで聞いたことの無い音なので、車を降りて音のするほうを見てみたが、木立の向う側を飛んでいるらしく機影は見えず…
「姿が見えないないぁ…」と思った次の瞬間、木立の向う側からプロペラ機が飛び出してきました。うわ、かなりの低空飛行です。見かけの仰角は約40°ほど、距離も近くてパイロットの頭を確認できるほどです。
「ほひょ、なんだ、あれは?」今まで見たことの無い機影です。やけにプロペラが大きく、エンジン音が「バラッ、バババラ…」とバラつきのある音で…「なんだ、エンジン不調なのか…」「近くの瀬峰飛行場から飛んできた手作り飛行機か?」「いや、違う、やけに美しい機体だなー」と思った直後、正体不明の機体が左へバンクして、見えた翼端が、なんと楕円形です。
「うわ~、めっちゃ美しい~。第二次世界大戦のスピットファイアを実際に見たら、きっとこんな風に見えるのだろうな~、この飛行機誰が作ったのだろう。」…と、頭の思い込み回路が勝手に「この飛行機はもの好きなロシア人が作った手作り飛行機で、本日久々に飛ばしてみたがエンジンが不調なのですぐにせみね飛行場に戻ろうとしているところ」と決め付けていたのですが…
プロペラの異様な大きさと明らかにエンジンパワーが桁違いなこと、40年前にせみね飛行場で見た本物の零戦の飛行と雰囲気が似ていることから、これだけのパワーが出るエンジンとプロペラでなければ、空中戦はできないよなぁー、と別の思考回路が勝手に思い始めて…はたと
「いや、これってスピットファイアじゃないの?」という思いが一瞬頭をよぎったが、それはありえるはずの無いことなので、何とかつじつまを合わせようと頭脳回路をフル回転させていると、無言で飛行機を見つめている父を案じた娘が後部座席から「どうしたの~?」と声をかけてきたが、とっさに出てきた言葉は
「ありえない…、ありえない…、まぼろし?…?…」だった。頭の中では何とかつじつまを合わせようと、「時空のひずみで第二次世界大戦の飛行機が現代に現れたのかも…」という回答をはじき出していたが、そうとしか考えられない出来事だった。
左バンクをとった機体は、その後、北北西に向かって針路を取り、まっすぐ飛んでいった。機体を真後ろから見るアングルで、飛行機が小さな十字形に見えていたが、見えなくなるまでずっと見続けた。
あの飛行機は何だったんだろうと思いながら一路帰宅。飛行機に興味のない家族は誰一人としてその話題に触れることはなかったのだが、
その日の夕方、娘が突然スマホ片手に「お父さん!あれスピリット何とかだったらしいよ!」と興奮気味に話しかけてきた。
「え?何?どういうこと?」
「あのね、あの飛行機は、本物!…本物のスピリット何とかだよ。世界一周だって!」
まったく説明になっていないが、娘の話を要約すると、娘の友人がツイッターで
「世界一周中のスピットファイアが仙台空港に着陸するかもしれないので待っていたが結局見ることができなかった」
とつぶやいていたことから、いろいろ調べてみたら…
イギリスを2019年8月5日(月)に出発した世界一周中のシルバースピットファイア「G-IRTY」が9月22日に新千歳空港から龍ヶ崎飛行場へ向っていたが、台風の影響を避けるために、仙台空港手前でUターンをして岩手の花巻空港に着陸。時間と飛行コースからあのとき見た飛行機は世界一周中のスピットファイアで間違いないと分かったとのこと。
なんと、本物だったのです。機影が見えていた時間はわずかに30秒足らず…店を出る時間が1分遅れていたら見ることができなかった訳で、その瞬間に、その場にいたことが超ミラクルです。
そのとき見た機影は下記のように見えました。(下記写真は皆様のツイッターから無断でお借りしています。ご容赦願います。)
木立のムコウガワから出た瞬間はこんな感じ、

実際はもう少し正面から見る角度だったため、キャノピー越しにパイロットの頭が見えた。

バンクしたときはまさにこの角度、翼端の楕円がとても美しかった。

この瞬間にスピットファイア…??? いや、まさか…と迷宮のラビリンスに陥る。

後ろから見てもキレイな機体。

何だったんだろう? ありえない…まぼろし?と思いながら機影をいつまでも追った。

スピットファイアの機体が美しかったのは言うまでもありませんが、それと同じほど感動したのはエンジン音です。パワーを感じさせる野太く力強い音なのにやけにリズミカルで、軽快ともいえる独特の音でした。ロールスロイス製の12気筒マーリンエンジンの音を生音で聞けたことは一生の宝物です。航空ファンとしては76年前に製造されたスピットファイアのエンジン音を日本で聞くことは、本来、願ってもかなわないことなので偶然の巡り合わせに感謝です。
スピットファイアの飛行経路、松島でUターンしている。


登米市上空で北西へ進路変更、その瞬間を目撃していた。
久々に大量のブログ更新,コロナ自粛期間にはうれしいです。珍しいプロペラ機,それが大戦の機体とは!いいものを見ましたね。私も時々上空からプロペラ機の音がすると,「たぶんP-3Cかなぁ」と思って空を見上げます。
P-3Cいいですね!自衛隊機のプロペラ機は興味深いものがあります。
さて、今は緊急事態宣言中なので不要不急の外出はしないようにしていますが、3密にはならない星見や撮影も躊躇してしまう昨今です。STAY HOMEしながらできる範囲でブログを更新したいと思いますので、お時間があるときにお寄りいただけたら幸いです。