通信が確立して再観測を始めたSLIMですが、着陸地点はまもなく日没を迎えます。
その前にSLIMが着陸した正確な場所を特定すべく拡大撮影を試みました～。
SLIMが着陸した場所は、月面グーが見えるクレーターとして知られているテオフィルス･クレーター（下記写真右側）とキリルス･クレーター（下記写真左側）の境界付近にある小さなクレーター「SHIOLI（しおり）」の55ｍほど東側です。
テオフィルス･クレーター（右側）とキリルス･クレーター（左側）
2024/1/31 0:14 μ210 ASI290MM Shutter=4.864ms Gain=385 (64%) 30sec
その正確な着陸場所を探すため公開されているJAXAの月着陸結果の資料を見たのですが…
よく分からないので、Google Moon とISASの資料（SLIMの着陸目標地点のクレーターの名称について 2019.11.6）を照らし合わせてクレーター「SHIOLI」の位置を特定してみました。
これで「SHIOLI」の位置は分かったのですが、Google Moon マップが満月の時の画像のようで月面の高低差がまったく分かりませんね～。キリルス･クレーターの中にある峡谷をたよりに照合すると…
たぶんこの辺だと思われます。
2024/1/31 0:55 μ210 ASI290MM Shutter=2.045ms Gain=297 (49%) 30sec
拡大画像で見るとこの辺り…かな～ もう少し右側の感じもしますが…
↓ ISAS資料の画像の右上に写っているのはテオフィルス･クレーターの縁で左側にはキリルス･クレーターの峡谷が縦長に写っているのでだいたい合っている感じはしますがね～。
冬場の撮影なので真夏の好気流で撮影したらもう少し小さなクレーターが写る可能性もあるので気流の落ち着いたときにいつか再チャレンジしてみることにしましょう。
本日のまとめ画像（photo）
2/1以降はしばらく休眠に入るとSLIMの公式Xで発表があったので超夜の可能性も十分あるということですね。1か月後にSLIMから「おはよう」の声が届くことを期待して待つことにしましょう！
2024/1/31 01h22m07s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO400 F6.3 1/640sec
SLIM着陸地点 2024/1/31
SLIMは逆立ちしたまま眠りについたようですが、SLIMがいつでも地球から見えるところにいるので月を見る楽しみがひとつ増えましたね。SLIMの月面宙返り？を見事に撮影したSORA-Qは着地してからどのように動いてSLIMを撮影したのかその挙動を知りたいところですが、SORA-Qの足跡を撮影することはNASAのLRO衛星でもさすがに無理ですかね～。SORA-Qが撮影した月面写真がほかにもあるのならぜひ公開してほしいですね。
私もSHIOLIクレーターを探してみました！といっても晴れスターさんのように深夜まで見ていられず，夜10時ころなので月は低くメロメロの中でした。でも，まさに今あそこでSLIMが（逆立ちで）奮闘しているかと思うと胸がキュンとします。SORA-Qは，そばでじっと見続けているのでしょうか。今日31日の今21時ごろは，すっかり日没を迎えて闇の中です。おやすみなさい，そして復活の日を祈ります！