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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

最近の満月

2008年12月11日 | 
最近…といっても
「最近の満月はどお?」
「う~ん、まあまあかな?」 の最近ではありません。
「最も近づく満月」という意味の「最近」です。

天文年間によると、
12月13日
 1時37分○満月
 3時37分 月の赤緯が最北
 7時 月が最近(0.928, 35万6567km, 33′30″)
とあります。

月の公転軌道は楕円軌道です。ですから地球を27日間で一周する間に
地球に最大近づく「最近」と地球から最大遠ざかる「最遠」の瞬間があります。
ちなみに12月で最遠になるのは27日3時(1.058, 40万6607km, 29′24″)です。
その差が距離にして約5万kmあるので、最遠の時より14%も大きい月を見ることが
できる日ということになります。

ここで注意する点は、「最近の日」と満月が重なるのは珍しいということです。
月の満ち欠け周期は29.5日なので、月の公転周期とは一致しません。ですから
「最近=満月」は、そうはありません。
2008年では12月13日だけです。

さらに、この日は「3時37分 月の赤緯が最北」になります。
そうです。以前紹介した「真上に月が見える日」なのです。

仙台では23時23分に南中高度が高度78.447°になります。
視直径が14%も大きいため最遠の時より30%も明るくなります。
しかも、ほぼ真上に来るのですから、大気減光の影響を受けない
最も明るい満月になるはずです。

さあ、これはりっぱな天文現象です。ぜひ見なければなりません!
そこで、見逃さないためのワンポイントアドバイス!

これらの現象はすべて12月12日の夜におきます。13日の夜ではありません。
12月12日23時23分、月の南中高度が78.447°
   13日 1時37分、満月になる時刻
       3時37分 月の赤緯が最北
       7時 月が最近(0.928, 35万6567km, 33′30″)

ですから、23時23分の月を見ると、
真上に見えて(南中高度78.447°)まん丸で(満月の134分前)
とっても大きくて(距離 約35万6000km, 視直径33′30″)
まぶしいほどに明るい月(光度 30%増)が楽しめます。
これは必見ですね。

でも、まぶしすぎるのでサングラスを用意したほうがいいかもしれませんよ。
そうしないと…、体毛が濃くなってしっぽが生えてくるかも…!?

夜空に浮かぶお茶目な顔

2008年12月03日 | 
おや、夜空で誰かが笑っています。


顔です。確かに微笑んでいます。


顔は、ショッピングセンターにも現れました。


クリスマスイルミネーションの前にも…


よく見ると鼻の穴もあります。

12月1日の夜に突然現れたスマイル君…

12月2日はどうなったでしょう?

いました!今夜も現れました。

でも様子が変です…。こまっているようです。
頭が下がっているからでしょうか?
起こしてあげましょう。よいしょ!よいしょ!

おやおや、顔がこまったちゃんになっています。

どうしたのでしょう?別れを惜しんでいるのでしょうか…。

きっと、また会えますよ。スマイル君!それまでお元気で~。

スマイル君の左目からはたくさんの涙があふれていました。

ここ数日の金星と木星と月の接近ご覧になりましたか?
とてもきれいでしたね。思わず足を止めて見た方も多いことでしょう。

こちらは11月30日の接近の様子です。

これだけ離れていると顔には見えないのですが、
12月1日と2日はまさに「空に浮かぶ顔」でしたね。
ヨーロッパではきれいな金星食が見られたそうですよ。

真上に見える月

2008年11月15日 | 
11月14日は十六夜(いざよい)の月です。
仙台の日没時刻は16時26分、月出はその24分後の
16時50分。日没から月出までのこの微妙なタイムラグが
まさに躊躇する月、いざよいの月ですね。

さて、11月と12月の満月前後の月は、南中時の高度が1年中で
一番高くなるときです。11月14日の夜の月が南中する時刻は
24時41分、高度は78.053°です。

今夜は月が見えているようなので、その時刻に外に出てみました。
うひゃ~、月が真上にあります。首が痛い…
感覚的には高度90°という感じです。人間の首というのは
意外に曲がらないもので、(年齢差があるとは思いますが…)
高度78°は予想以上に真上です。(あくまで個人的感想ですが…)

自分のかげを見ると短いので、相対的に月の高さを
実感できます。(おお!これはいい方法だ。首が痛くな~い)

今夜は高層雲があるらしく月暈がうっすらと見えました。

11月15日0時37分 Nikon D50 NIKKOR10.5mm F2.8 3sec

こちらは以前撮影した日暈

2007年6月13日11時30分 Nikon D50 NIKKOR10.5mm F22 1/1600

この時の太陽高度は74.780°でした。おや…? あれ…?
ふ~むふむ、お~これは大発見です!

仙台で太陽高度が一番高くなるのは当然夏至です。
その日の太陽南中高度を調べると75.100°です。

つまり最大南中高度を比べると月の方が3°ほど高いのです。
こりゃ~首が痛くなるわけです。でも、なぜ?

理由は黄道に対して白道が5°ほど傾いているからです。
天文年間によると11月15日は月の赤緯が最北です。
だから、今夜は特に高度が高いのです。

さらに驚くべきことは、月の南中高度が78°を超えるのは
来月12月12日の月(満月前日)だけです。
その後は白道が黄道に近づいていくので、次回月の高度が
78°に達するのは…
なんと2026年の11月26日です。

さあ~大変です。これはりっぱな天文現象です。
見なくてはいけません!高度78°の月が見られるのは
今年はあと2回です。
1回目が、11月16日01時47分 高度78.421°(今日の夜です…)
2回目が、12月12日23時23分 高度78.447°
来年以降は2026年までありません。

真上に見える月をみるには今がチャンスです。
みなさんも眺めてみてはいかがでしょうか。
(観望前には首のストレッチをおわすれなく!)

注:上記のデータは仙台市におけるものです。
観測地によって月の高度は変わります。ちなみに
石垣島では2008年11月15日01時51分の月の高度は
87.627゜ になります。まさに真上に見える月ですね。

クラヴィウス クレーター

2008年05月15日 | 
夕方からきれいに晴れ上がり、
久しぶりに星見ができそうな予感…と思ったのもつかの間、
青空の中で月がこちらを見てにっこりとほほえんでいました。

あらら…いつの間にお太りになられたのですか?ほ~月齢10ですか。
それでは星見はむりですね~ …ならば、月を撮ってさしあげましょう。

ということで、月を撮影することになりました。
今日の望遠鏡は、WHYティーどぶ30cmです。
これにパワーメイト2×をつけて直焦点で撮影です。

ドブソニアンですのでガイド撮影はできません。
まー、明るい月ですから、露出時間も短くてすみます。
お気軽撮影で2~3枚くらい撮ってみましょう…。

口径30cm 合成焦点距離3000mm F10 …けっこうパワフルです。
そういえば、この仕様でまじめに撮影するのは初めてです。
どんなもんでしょう?う~ん、さすがに月がはみ出しています。

ほほ!!?、ファインダーをのぞいてみると…
思いのほか、よく見えます。どぶとは言え、30cmです。
分解能がよろしいようです。


欠け際の南側を撮ってみました。
左からコペルニクス、ティコ、クラヴィウスとクレーターが
並んでいます。今日の月はなかなかきれいです。


クラヴィウスクレーターを中心にもってきてみました。


トリミングしてさらに拡大してみました。
さすが直径225kmの巨大クレーターです。
宇宙船で近づいているような雰囲気に見えます。

虹の入り江も撮影してみました。

今日の写真は、すべて1枚画像です。処理はレベル補正と
トーンカーブとアンシャープマスクのお決まりルーティーンです。

最後に土星も撮ってみました。

こちらは画像処理なしのトリミングのみです。

なかなか楽しめる望遠鏡です。
お気軽観望とちょい撮影には申し分ないかも…
ただ、重いんですよ…鏡筒が、設置と撤収のためには
毎日の筋トレが欠かせません!?

金星・木星・月の接近

2008年02月04日 | 
2月4日未明は金星・木星・月の接近が見られるはず‥
どーせ天気は悪いだろうと思っていたら、おきてびっくり!

なんと、快晴! しかも、朝焼け付き‥

まだ、かすかに木星が見えているので、ベランダからパチリ‥

きれいな景色です。まさにフォトジェニックでした。


左から金星、木星、月です。

期待してないと、晴れるんですよね~。

とりあえず速報でした!

七日月(月齢6.4)

2007年12月16日 | 
夕方、きれいな七日月が見えました。
典型的な冬型の気圧配置のため、奥羽山脈から
雪雲が流れてきていますが、月はきれいに見えています。

望遠鏡で撮影してみましょう。

12月16日17時13分 SE200N 直焦点 1/500

撮影を始めたころから曇り始めたため
薄雲を通しての撮影となり、あっという間に
全天曇り‥撮影終了です。
今日はホームズ彗星もタットル彗星も見ることは
できないようです。晴れたら、また挑戦してみましょう。

さて、話題は変わりますが、月面から地球を見ると
地球はどのような形に見えるのでしょうか。

七日月のときに月面から地球を見ると月齢10~11のような
形の地球が見えるはずです。月の影の部分がそのとき月から
見た地球の形となります。

月から初めて地球を見た人はアポロ8号の飛行士たちです。
1968年12月21日早朝、打ち上げ直前には月齢2.0の月が見えていました。

打ち上げから3日後の12月24日、アポロ8号は月周回軌道に入った。
その時の月齢は5~6、地球からは今日のような形の月が見えていたはず。
月の裏側から表に出た瞬間、飛行士は月の地平線から昇ってくる地球を発見する。
人類が始めて目撃する「地球の出」である。

「かぐや」の映像で話題になっている「地球の出」ですが
こちらが元祖‥です。

今日、月面から地球を見るとこの写真のような地球が見えるはず。
しかし、月面から見る地球は空の一点にとどまって見えるので、
地球の出は見ることはできません。

これらの写真はApollo Image Galleryで見ることができます。
興味のある方はご一覧を‥膨大な量ですので全部見るのは
かなり時間がかかると思いますが、科学的に貴重な写真が
たくさんあります。

六日月

2007年12月15日 | 
昨夜は夕方から霰(あられ)が降り始め‥
その後は冷たい雨がしとしと‥‥
結局ふたご座流星群は見られませんでした。
天気が相手ではしかたありません。
今日の天気は晴れ。六日月が見えています。

12月15日20時10分 Zoom Nikkor ED 50-300mm F4.5 1/800
月が沈んだ後はきれいな星が見られるかもしれません。
月没を待ちましょう。月の拡大画像はこちら

現在のソラノクラサ17.63等級

20時10分で17等級は評価できる数値です。この状態が続けば
月没後は13日の夜空に近い状態になるかもしれません。

-13日の夜空の写真-「冬の大三角」

12月13日25時27分 AF Nikkor 28mm F2.8 30秒露出 
*わずか30秒の露出ですがたくさん星が写っていますね。

「屋根越しに見えたオリオン大星雲(M42)」

12月13日26時07分 TAMRON XR DiⅡ18-200mm F3.5-F6.3 
200mm F6.3 131秒露出
ポタ赤の極軸がずれているので星が流れていますが
透明度のよさが分かりますね。

中秋の名月と満月

2007年09月27日 | 
9月27日は満月です。仙台でも満月が見えました。


今日の月はまんまるお月様です。


25日に見られた中秋の名月は満月2日前の月でした。

9月25日撮影の月「中秋の名月」
たしかに左下が欠けています。クレーターも見えます。
中秋の名月の日と満月の日が一致しないことがあるのはなぜでしょう?

その答えは‥
「旧暦8月15日を中秋の名月とする」と決めたからです。
これでは説明になっていませんよね。

旧暦は毎月、新月の日を1日(ついたち)としています。そうすると
15日が十五夜お月さんになるので満月になりそうですが
そうはならないことが多いのです。なぜでしょう?

では、今月(9月)の月で説明しましょう。
新月は9月11日21時44分でした。
満月は9月27日 4時45分です。
*新月とは太陽と黄経が一致した瞬間をいう。
*満月は太陽との黄経の差が180°になった瞬間をいう。

計算すると今月は新月が満月になるまで
15日7時間1分かかったことになります。

満月になるまでの時間は毎月違います。
来月は14日23時間51分で、
11月は14日15時間27分で満月になります。

このように新月になる瞬間の時刻と
満月になる時間の関係で旧暦の15日が
満月にならない現象がおきてしまうのです。
「旧暦8月の満月の日を中秋の名月とする」と決めていれば
中秋の名月は必ず満月になったのですがね~

上弦の月

2007年09月20日 | 
南西の空にかがやく上弦の月



今日は高度が下がってもはっきり見えます。低空にも雲がないようです。


よく見ると月の形がへんです?  そこには蔵王山の稜線がありました。



見ていると、月はあっという間に沈んでいきます。







山に沈む様子はまるで‥月食を見ているようでした。