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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

水星と三日月の接近(5/14)

2021年05月18日 | 水星
 デジカメ本体の記録カードに入ったままの写真発掘&大放出ブログ週間二日目、
本日の発掘photoは、5月14日撮影の「水星と三日月の接近」で~す。

2021/5/14 19h30m D810A SIGMA 18-200mm f/3.5-6.3 f70mm ISO1600 f10 1/1.3sec

撮影時の水星の高度は10°、明るさは0.2等級です。昨日、東方最大離角を迎えましたが日没時の高度が最大になったのは5月16日(高度20°)でした。この高度は今年最大で、今が2021年一番の観測好機です。


 2021年の東方最大離角は3回あります。1回目は1月24日で日没時の最大高度は16°でした。

2021/1/22 17h35m PowerShot G7 X MarkⅡ f36.8mm f2.8 1/20sec


 3回目の東方最大離角は9月14日ですが、日没時の最大高度は約10°です。日没20分後には高度が5°まで低くなるので観望は難しいかもしれませんね。



 さて、おまけの写真コーナーですが、本日は新緑の写真です。

 仙台の5月は新緑がとっても美しい時期なので、昨年に引き続き今年も青葉祭りが中止に
なったことは仙台市民にとってとても残念なことです。この写真はとあるキャンプ場で撮影
した針葉樹の新緑です。


 新緑に関する宇宙ネタをひとつ…

 宇宙飛行士の野口さんがISSでバジルを育てたYouTubeをご覧になった方も多いと思いますが、
野口宇宙飛行士さんの本「スイート・スイート・ホーム」にこんな記述がありました。

 以前、JAXAがISSでスペースアグリ(宇宙農業)実験の一環として植物を育てたときに、ISSの電力量を節約するために植物栽培用の人工灯を「赤・青・緑」を合わせた白色光ではなく「赤・青」のみにしたそうです。その理由として、植物は葉と同色の緑色は反射して吸収されにくく非効率なのでカットしたそうです。

 なるほど、植物の葉が緑色をしているのは可視光の中の緑の波長だけを跳ね返すからなんですよね~。人間は物体が反射する波長の光を目に受けて色を感じているということをあらためて知りました。

 新緑の中でも芽吹きの時の萌葱色と生まれたての葉っぱがそろう時期の緑色がいいですよね~。その時期をねらって写真に撮っても完璧な色再現ができないのはなぜだろう…といつも思うのですが、その時期にしか見ることができないから毎年感動するんですね。


月と水星の接近(地球照)

2020年11月15日 | 水星
2020年11月14日は天気が良かったので月出直後から地球照がくっきり見えました。

こちらは月出13分後の高度1.7°で撮影した地球照です。
大気の影響(大気差)で月全体がややつぶれて見えているのが分かります。

「大気差」とは地平線に近い天体が実際の位置より浮き上がった位置に見える現象です。
高度0°のときの大気差は約35′なので実際の月が地平線に上ってくるときには、すでに
見かけ上の月は全体の姿が地平線上に出ているいうことです。

日の出・月出の時間は実際に見えたときの位置(見かけ上の位置)で表さなければならない
ので大気差を考慮して計算した正確な時間を国立天文台が発表しています。

では、なぜ大気差があるとつぶれて見えるのか? という疑問が当然湧きますよね。
これについては、私も完全には理解していないのですが、見かけ上の月の高度変化率が
実際の月の高度変化率よりも遅いために起きる現象のようです。

下記写真は高度2.2°で撮影した月と高度6.5°で撮影した月を比べたものです。
大気差は高度によって違いますが、高度2°では約1割ほどつぶれた形になるそうです。
地平線に近いほど大気差は大きいので高度が上がると真ん丸の姿に戻ります。

上記写真では月に対して水星の高度が高くなっているように見えますが、実際に位置が
変わったのは月の方です。月基準で重ねているので相対的にこのように見えています。

月は地球の周りをまわっているので少しずつ東へ動いています。水星の位置変化は
月が公転運動で移動したことを表しています。上記写真の撮影間隔は約20分です。
月をじっくり見ると公転運動が思った以上に速いことに気付きますね。

月と水星の接近

2020年11月14日 | 水星
天候に恵まれて、月と水星の接近を月出から見ることができました。

月齢28の月はとっても細く、細かい模様まで分かる地球照がくっきり見えました。


薄明はあっという間に進み、空は朝焼けで赤く染まり始めます。




月の右上に見える星は、おとめ座の恒星(95Vir 5.46等)です。
水星の光度は -0.7等級、日出時の高度は17°で今が本年一番の観望好機です。




時間の経過とともに月齢はさらに進みます。(撮影時月齢28.1)




青みが深まる空を背景にして見る細い月と水星は息をのむほどの美しさです。


いつの間にか空の星は見えなくなり、冬のダイヤモンドを彩る1等星だけが西の空で輝いていました。

薄明の空に溶け込むように消えていく冬の星座の1等星たち… 最後まで残っていたのは、シリウスとカペラです。最後の最後まで見えていたシリウスも日の出5分前には空に溶け込み見えなくなりました。(ちなみに水星は日の出20分前に見えなくなりました。太陽が昇ってくる東の空ですからね。)

新月前日の細~い月は日の出と同時に見えなくなりました。

水星・金星 観望記録

2020年05月28日 | 水星
天気が良くなりました。

ということで夕方、水星と金星の観望に出かけました。場所は先日、雲間から月と金星を目撃した場所です。たまたま撮影した場所でしたが思いのほか良い場所だったので、観望スポットとして使わせてもらうことにします。

さて、金星は1週間後に内合を迎えます。太陽との離角は10°しかないので条件としてはかなり厳しいですが肉眼で見えるでしょうか。日没時刻18:52を過ぎました。早速双眼鏡で探してみましょう。

ありました。かなり低いところにありますが肉眼でもはっきり見えます。さすがビーナス、輝きがちがいます。今日の明るさは-4.0等級です。水星は…まだ見えませんがデジカメでは写るかもしれません。露出を変えて撮影してみましょう。

肉眼では全く見えませんが、デジカメは水星の輝きをしっかり捉えていました。

水星(-0.1等級 高度14°)金星(-4.0等級 高度4.6°)

2020.5.28 19:14:18 D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8E ED VR
ISO400  f70mm  1/10sec F10(トリミング)

このあと金星は山の端に静かに沈んでいきました。金星から夕空の主役をバトンタッチされた水星は6月4日の東方最大離角まで高度をあげていきます。


2020.5.28 19:40:39 NIKON D90 TAMRON XR DiⅡ(f78mm) ISO1600 F5.6 1/4sec

辺りが暗くなるにつれてまわりに明るい星が見えてきました。ここで本日の観察ポイントです。

水星は小さいので一見するとまわりの恒星と区別がつかないように思いますが、見え方に決定的な違いがあります。そうです。惑星は恒星のように瞬くことはありません。

肉眼で見ても双眼鏡で見ても水星はキラキラしません。さすがです。見かけは小さいですが惑星としての存在感は十分です。


2020.5.28 19:51:13 NIKON D90 TAMRON XR DiⅡ(f18mm) ISO400 F5.6 4sec

最後の冬の星座たちも見納めです。

2020.5.28 19:52:25 NIKON D90 TAMRON XR DiⅡ(f18mm) ISO400 F5.6 5sec

…と言いたいところですが、カペラは明朝3時には東の地平線から昇ってきます。
今は夜が短いのに…不思議ですよね。

月水金土火木

2016年02月07日 | 水星
天気に恵まれず未だに月、水星、金星、土星、火星、木星の集合写真が撮れてません。
2月8日が新月なのでラストチャンスは明朝のみ…、ふむふむGPV予報では晴れそうですね~。

…と、ここまでは昨日の話。

で、今朝は4時起きして、東の空が開けているところに出かけてみました。

ほひょ~、この時期にしてはめずらしく、ほぼ快星です。これはいいぞ~、と
待つこと30分…、なんと水星のところの雲が動かずなかなか全員集合になりません!

2016.2.7 05:25:50 D90 NIKKOR 10.5mm ISO1600 F3.2 3sec

ふひょ~、夜が明けてしまいます。いじわる雲さん、お願いだからどいてくれ~。

2016.2.7 05:41:58 D90 NIKKOR 10.5mm ISO1600 F3.2 3sec

結局、雲は動きませんでしたが、水星が昇ってきました。

2016.2.7 05:50:55 D90 NIKKOR 10.5mm ISO1600 F2.8 1sec

こちらは「…安心してください。水星、写ってますよ。」の図



薄明が進んだといっても、魚眼レンズでなければ簡単に写る明るさなんですがね~。

2016.2.7 05:55:41 NIKON D90  f125mm   ISO800   F6.0   1/3sec


水星は0.0等級、今日が西方最大離角です

2016.2.7 05:55:16 NIKON D90  f95mm   ISO800   F5.6   1/3sec


なかなかきれいなトライアングルです。

2016.2.7 05:56:11 NIKON D90  f50mm   ISO800   F4.8   1/5sec

月齢27.8の月と金星

2016.2.7 05:59:37 NIKON D90  f18mm   ISO800   F3.5   1/13sec




12月20日の水星

2015年12月20日 | 水星
水星が今年4回目の東方最大離角を迎えます。

本日の水星データは、光度 -0.6等 視直径 5.6" 輝面比 0.83 です。

撮影時の高度は4° 肉眼でもはっきり見えました。

2015.12.20 17:01:21 NIKON D90 200mm ISO800  F6.3  1/6sec

東方最大離角になるのは12月29日、1月2日頃までは高度を上げますが…、

2015.12.20 17:06:49 NIKON D90 200mm ISO800  F6.3  1/2sec

12月26日を過ぎると光度が下がっていくので、(12/26.-0.5等→1/2.-0.1等)

2015.12.20 17:12:00 NIKON D90 200mm ISO800  F6.3  1sec

見頃はたぶんクリスマス頃まででしょう。

金星と水星の接近

2015年01月12日 | 水星

金星と水星が接近しています。

昨日(1月11日)の最接近は天気が悪く見られませんでしたが、今日は晴れているので見られるかもしれません。西空の低いところに雲がありますがとりあえず出かけてみましょう。観測地は家から車で5分のところ、いつもの西空撮影地点です。

時刻は17時を過ぎたばかりですが、すでに金星が見えてます。

2015.1.12 17:07:13 D90 f48mm ISO800 F4.8 1/25

眼視で水星は見えませんが、双眼鏡でははっきり見えます。

2015.1.12 17:07:32 D90 f200mm ISO800 F6.3 1/25

今日の角距離は、0゜43' 51"です。昨日は、 0゜38' 49" でした。

2015.1.12 17:07:59 D90 f78mm ISO800 F5.3 1/25

金星の光度は -3.9等、水星は -0.7等です。

2015.1.12.17:11:51 D90 BORG60 Powermate2× ISO800 1/25

金星は視直径 10.6" 輝面比 0.95、水星は視直径 6.4" 輝面比 0.67 です。

見かけ上の大きさのちがいがよく分かります。

2015.1.12.17:15001 D90 BORG60 Powermate2× ISO1600 1/60

明るさを増したビーナスとマーキュリー(撮影時高度6°)

2015.1.12 17:24:39 D90 f102mm ISO800 F6.0 1/13

水星は18日頃まで高度を上げますが急速に暗くなるので見頃は今週の前半です。
金星はこのあとぐんぐん高度を上げて、宵の明星として輝きます。

月と水星の接近

2012年12月12日 | 水星
今日は新月前日です。天気が良ければ日の出前に細い月が見える日です。
しかも、すぐ近くに水星がおともしているはずです。早速見てみましょう。

ふ~む、二階のベランダから見ても見えませんね~、まだ月出前のようです。
では撮影の準備をして待つことにしましょう…。まもなく見えると思うのですが、

…見えました!電線過密地帯を通過中です。撮影時の高度は4°です。

2012.12.12 5:37:23 NIKON D90 200mm ISO800 F6.3 2sec

電線を通過しました。撮影時月齢は27.9、輝面比0.03です。

2012.12.12 5:38:20 NIKON D90 200mm ISO800 F6.3 1.6sec

水星が綺麗に並んでいます。水星の光度は-0.5等級です。

2012.12.12 5:48:39 NIKON D90 200mm ISO800 F6.3 2.5sec(トリミング)

期待してなかったのですが、今日の接近はかなり…、お美しいです。

2012.12.12 5:52:50 NIKON D90 200mm ISO800 F7.1 1sec(トリミング)

日の出が近づいてきました。今日の日の出は6時42分…

2012.12.12 6:25:16 BORG60 Powermate2× ISO200 1/60

月齢28.0になった月は、青空の中で徐々に淡くなり…、

2012.12.12 6:33:55 BORG60 Powermate2× ISO200 1/125

やがて、空に溶け込むように見えなくなりました。

夕方の空に並ぶ土星・火星・金星・水星

2010年07月21日 | 水星
今日は水星の高度が西の空で一番高くなる日…、
土星・火星・金星・水星の四惑星が並ぶ写真を撮影する絶好の日です。

ラッキーなことに夕方にかけていい感じで晴れてきました。
ということで、いつもの場所で撮影に挑戦してみました。

時刻は19時20分…、まだ金星以外の惑星は見えません。

2010.7.21 19:22:17 NIKON D90 f25mm F4.5 ISO640 1/60sec

19時25分、土星と火星を双眼鏡で確認、直後に眼視で確認。

水星は双眼鏡で見てもまだ見えませんね~。

2010.7.21 19:25:05 NIKON D90 f60mm F5.0 ISO640 1/60sec

さらに探すこと数分…、ありました! 19時31分水星確認!

2010.7.21 19:36:39 NIKON D90 f48mm F4.8 ISO800 1/8sec

水星の光度は-0.2等級ですが大気減光でかなり暗く見えます。

2010.7.21 19:37:55 NIKON D90 f135mm F8.0 ISO800 1/4sec

薄明のグラデーションの中、四惑星がきれいに並んでいます。

2010.7.21 19:44:02 NIKON D90 f28mm F7.1 ISO800 1.3sec

この時の水星の高度は4°残念ながら眼視では見えませんでした。
(土星0.9等、高度24°火星1.4等、高度20°金星-4.2等、高度15°)

空が暗くなり星が見えてきましたが、水星は空にとけ込みそうです。

2010.7.21 19:47:44 NIKON D90 f28mm F7.1 ISO640 1.3sec

山に沈む直前、カメラに写った水星は火星のような色でした。

2010.7.21 19:52:27 NIKON D90 f200mm F7.1 ISO640 3sec

4月3日の金星と水星

2010年04月03日 | 水星
明日は金星と水星の最接近の日です。今日の水星は、
どの位置にどの程度の明るさで見えるのでしょう?

で、ウォッチングしてみました。

時刻は18時03分、日没時刻です。すでに金星が見えています。
双眼鏡で水星を探してみましょう。ふ~む、全く見えません。

18時15分…まだ見えません。水星の明るさは-0.7等級です。

18時30分、むむむ、見えません…、双眼鏡でも見つかりません。
あ、ありました! 18時34分双眼鏡で確認、直後に肉眼でも確認。

2010.4.3 18:38 D50 f70mm F10 ISO800 2sec

水背は予想以上に暗くなっています。この時の高度は約9度、
-0.7等の水星は大気減光で+0.5等になっているはずです。
今日の水星は薄明が進んでも明るくならないような気がします。

2010.4.3 18:39 D50 f112mm F6.3 ISO800 1/2sec

19時頃には高度が約5度になるので、見かけ上の明るさは
+1.5等級になります。明日以降はさらに暗くなるので眼視で
見つけるのは、かなり難しいかもしれません。


2010.4.3 18:41 D50 f200mm F13 ISO800 3sec

今日の金星と水星の角距離は 3゜01'26" 「接近」という
よりは「並んでいる」といった感じですね。明日の離角は 
2゜59'47"です。見た目はたぶん今日とほぼ同じですね。

天気が良かったら、明日もウォッチングしてみましょう。