ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

底知れぬ根深さ

2007年06月18日 | ノンジャンル
空席も無いほど大勢の出席者を迎え、月例会が開かれた。

父の日ということもあってか、いや、いつも娘が付いて
行くのは、何かいいことがあるに違いないと計算したか、珍しく
息子も付いて来ていた。

今回は、女性の出席者が多く、体験も女性を中心に、多く
語られたのだが、改めて考えさせられる事が多かった。

同じ本人とはいえ、男性、女性において、違いがあることは
明白で、その被害者とも言える家族においても、様々である事は
わかっていたつもりだったが、多くの実体験が、
自分の考えの甘さを改めて痛感させる事となった。

仮に、私の家族において、逆にこの病気となったのが私ではなく、
カミサンだったとしたら、私には到底想像も出来ない事態となって
いた事であろう。
カミサンの病態に悩み、飲み込まれて、何も手につかなくなり、
家族諸共に、壊れていく事になる可能性が大きい。
それにもまして、果たして子供達を守っていけるかどうか、
甚だ自信が無い。

悩みがある時、夜ならさっさと寝てしまい、朝起きて、悩む暇が
あるなら行動するという事を心がけ、子供達にも日頃から
言い聞かせているカミサンがいるからこそ、私自身、何とか
立ち直ってこれたと思う。

「悩んでも、何の得にもならない。とにかく動く。」を
モットーにしている、太陽のような存在であるカミサンが
いればこそ、子供達も大した傷を負わず、私自身も救われたとしか
言いようが無い。

その太陽の存在が、家庭の象徴のような存在が、この病気で
倒れたとしたら。。。
私には想像すら出来ない。
だが、現実には多くの女性の患者の場合、その想像できない経験を
されているわけであり、その結果として、殆んど壊滅的なダメージを
家族に与えてしまっている。

男女の差による、様々な外的な違いは多くあるであろうが、家族に
与える傷の深さは、やはり本人である女性の負った傷以上となる
事が多いようである。

いくら本人が断酒継続をして回復を続けていたとしても、深く
傷つけられた家族の回復は容易ではない。
10年以上継続をされている方が、今現在、最も家族の事で悩み
苦しんでいる事を話された時は、胸が締め付けられるようであった。
本人の回復で全てがうまくいくような、根の浅い病気ではない事に
改めて慄然とした。

自分のしてきた事はすべて自分に返ってくる。
だが、それが自分自身にだけ返ってくる場合は、まだ幸せなの
かもしれない。
親となった自分のしてきた事が、子ども達に投影されて返って来る
という現実は、最も辛く苦しい事である。
私などは、カミサンのおかげで、最悪の不幸を免れたと
いうべきであろう。

いずれにせよ、男性、女性、家族と、それぞれの立場で、この病気が
もたらす不幸はまるで違ってくる。
単に断酒仲間という、一くくりの考え方ではどうしようもない現実が
そこにある。
自身の体験という、一側面だけでこの病気を考えれば、必ず油断や
驕りが生じ、思わぬしっぺ返しを受けるやも知れない。

それほど簡単な、根の浅い病気ではないのである。
この病気の根深さと恐ろしさの認識を新たにするには、
様々な立場の方の、様々な体験を聞かせて頂く他は無いという事を、
改めて考えさせられた。



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7 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Alex)
2007-06-19 23:16:06
明日は久々に断酒会に行ってみようと思っています。
まだ、明日のその時間になるまで決心はつかないと思いますが、
行こうと言う気持ちが芽生えてきたように思います。
所属する断酒会は、出席者全員、体験談を話します。
2時間みっちりやるのです。
私生活で大きな変化があった所ですし、
いい機会かもしれません。

足が向けばいいのですが・・・

でも、この気持ちになっただけでも前進した感じだと思います。

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Unknown (jetlinks)
2007-06-19 23:40:50
これまでも、そうだったと思うのですが、
「こうした方がいいか」「こうしようか」と
思われた時は、少しでも行動に移す事が
大事です。

今、良い機会だと思えるのも、ご自分の体験を
話される事で、更に前へ向かえるという事が
見えているせいだと思いますよ。

是非、足を踏み出してください。 ^^

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Unknown (nako)
2007-10-15 23:44:02
今日はじめて読みました。
素敵なご家族に囲まれて、断酒を継続しておられて、素晴らしいと思いました。それと、明るい奥様のこと、いいなーと思いました。

>悩みがある時、夜ならさっさと寝てしまい、朝起きて、悩む暇があるなら行動するという事を心がけ、子供達にも日頃から言い聞かせているカミサンがいるからこそ、私自身、何とか立ち直ってこれたと思う。「悩んでも、何の得にもならない。とにかく動く」

私もこころがけたいです。いい話を読ませていただきました。

私は、息子と2人くらしです。8年くらい飲酒をしていましたが、徐々に量がふえ、仕事にも二日酔いで行く日が増え、何とかしなくては、と困っていました。止めてくれる人もいないし・・などと。
家事にも支障が出て、体調が悪くなり、これは依存症一歩手前では、と思っていました。
が、よほど調子が悪かったのか、飲みたいと思わなくなり、晩酌をしなくなりました。
毎日体調がよく、やめてよかったと思っていますが、「飲めばまた、際限なく飲み、ぐったりした毎日を送るかも」と思ったり、「これから飲んだとしても、もうそんなことにはならないだろう」と思ったり。

「毎晩飲んでいる」と、以前、知人男性に告白(?)したところ、「アル中じゃないの?」と言われた時は、すごい屈辱でした。

私としては、アルコール依存症ではなかったと思っていますが、そういうわけで、アルコール依存症には、関心があります。

jetlinksさんがいい方だから、素敵なご家族と一緒にいられるのだなと思いつつ、読ませていただきました。

私はバツイチで、自分がダメなところがあるからバツイチになって当然なんだ、という発想に陥りがちなのですが、そんなところ(コンプレックス)も克服したいです。

長々と書いて、すみませんでした。
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Unknown (jetlinks)
2007-10-16 00:27:48
nako様
初めまして、コメントをどうもありがとう
ございます。

体調などお構い無しに、飲み続けてしまうのが
この病気です。
ご自分でやめられたのですから、ご立派です。

女性の方が、肝臓も小さいし、習慣的な飲酒が
依存症に繋がる可能性は高くなります。
飲まない方がより良い生活であるなら、
飲まないに越した事はありません。

それから、心に少なからず傷を負った上に、
「バツイチ」という言葉は良くありません。
今現在、子供さんを見守りながら、日々の
暮らしを送っておられる事は、大変でもあり、
すごく立派な事だと思います。

息子さんの太陽として、堂々と、楽しい毎日を
過ごされる事を、祈っています。

頑張り過ぎないで、明るく過ごせる日々で
あるよう、応援していますよ。


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Unknown (jetlinks)
2007-10-19 22:25:24
ふと思ったのですが、「nako」様ではなくて、
「nanako」様なのではないかと。。。

違ってたら、ごめんなさいね。
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Unknown (nanako)
2007-10-19 23:29:31
こんばんは
ではnanakoでいきます。気に入りました。

今日はすこし飲みましたが、すぐに、
もういいや、って感じになりました。

これから1ヶ月、仕事がハードになります。
ストレスの発散方法を見つけよう。

ていうか、次の依存の対象が半年前位から
ありまして、それは、ネット依存です。
夜中や明け方までネットで検索したり、ブログを読んだりして、過ごしてしまいます。
これも、体に悪いです。
依存体質になってしまったのかな?
でも、一応、毎日元気にやってますので、
ご安心下さい。

また、見にこさせてくださいね。
さようなら
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Unknown (jetlinks)
2007-10-20 00:14:22
え。。。 ^^; やっぱり違ってたんですね。

でも、乗って頂いて、ありがとうございます。
>nanako様

何でもやりすぎはよくありませんね。
ほどほどに。。。

特別、時間を作ってストレス発散をと
考えなくても、身近な事で、できることでも
十分発散となる事はあると思います。

運動がいいとは思うのですが、通勤を工夫して
ウォーキングをするとか、常に爪先立ちで
動くとか、意識してやってみると、面白い
ものがいろいろとあると思います。

夜更かししない程度に、またお越し
くださいね。 ^^
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