ALQUIT DAYS

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謝する

2018年04月08日 | ノンジャンル
謝するには二意がある。すなわち感謝すると、
謝罪するである。

つまり、「ありがとう」と「ごめんなさい」であるが、
一見、その意は真逆のように見える。

別の言葉で言えば、「すみません」がある。
これも感謝と謝罪の反する意味両方を示す。

語源的に言えば、人に対し、その人が何がしかの
負担を以て、自身に供してくれたこと、
あるいは、自身が何がしかの負担を人に課して
しまったこと。
それを言葉で軽減、免除する意である。

となると、それは人の負担そのものではなく、
人に負担をかけた事に対する、自身の負い目を
軽減し、免除することになる。

つまり、自分自身のための言葉なのである。

よって、相手は納得していないにもかかわらず、
自分はもうごめんなさいと謝罪したのだから、
免責となるといったようなことが起こる。

巷でもよく見かけるケースが、もうあやまった
ではないか、お礼を言ったではないかという、
本当に感謝しているのか、あるいは謝罪している
のかわからない開き直りのようなものである。

少なくとも、ありがとうとごめんなさいは、
相手のためではなく、むしろ自分のためである
ことを謙虚に認識しておく必要はあるだろう。

そして、謝意を表すというのは、感謝であれ
謝罪であれ、自身の誠意による行動を相手に
対して尽くすという、相手のためのもので
あるべきだろう。

それは、相手に課してしまった負担、あるいは
相手が自分のために負ってくれた負担を
自身の行動で軽減、免除しようとすることである。

それを報恩とも贖罪ともいうのである。





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