ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

公立幼稚園での園服

2019年01月28日 | 教育

浦安市は公立の幼稚園を各地に作り、以前は私立幼稚園は市内にはありませんでした。この公立幼稚園での園服が女(ピンク)・男(ブルー)と色分けをしています。今の時代に、4歳5歳で、「女の色・男の色」を園服を通して刷り込むわけです。こんなことが公の運営の幼稚園であってはならないと思い、一昨年9月に取り上げました。

その時の答弁は驚きでした。

・平成20年度のアンケートで「今のままでよい」が多数を占めた
・園児や保護者のみならず地域にも親しまれながら、約65年に及ぶ歴史を重ねてきている
・園服の色分けは、伝統を大切にしていきたい(つまり、現状維持)

今の時代にこんな答弁をすることには驚きでした。

以下はその時の議事録です。・・・・・・・・・・・・・・

29年9月21日 

次に要旨2、市内公立幼稚園の男女平等の取り組み、細目1、現状把握。
 男女平等というものが、特に教育の分野でかなり言われてきております。あるいは、もちろん就労の分野でも言われていますけれども、まだまだ日本は、先進地としては非常におくれていると言われているわけですけれども、これは小さいうちから男女差別なく、環境を我々大人が提供しなくてはいけない分野だと思っております。
 実際、混合名簿を幼稚園でも採用しているということは聞いているんですけれども、その名簿だけではなくて、今、問題にしました3歳児に関してですね、3歳児は入園のとき園服なく、私服で通います。ところが、4歳、5歳になると園服。以前は、3歳児幼稚園がないときは、4歳、5歳で入園するときは、私の子どももそうでしたけれども、一斉に園服を着るという、女の子、ピンク、男の子、青というね、この色分けがどういう理由があるのか。公立幼稚園で男女を色分けする理由というのを教えてください。

◎こども部長(岡本光正君) 公立幼稚園の男女別の園服の色分けにつきましては、昭和26年度に一部の園で始まり、昭和55年度から全園で統一といたしました。園生活の中で男女別に分かれて行動する場面も多く、幼児にとって男女の区別がわかりやすいという理由から園服を着用しているところです。

 また、平成20年度には保護者を対象に園服に対するアンケート調査を実施したところ、園服の色分けについて「今のままでよい」という意見が多数を占めたことから、現在に至っているものです。

◆(広瀬明子君) 保育園では4歳児、5歳児、色分けしていないですよね。幼稚園だと色分けしたほうが教育的効果があるということなんですか。保育園でみんな私服で、色分けしなくても保育園はうまく動いているわけではないですか。なぜ幼稚園だと。

 それで、先ほどアンケート云々で、多数の親がそれでいいとアンケート結果と言っているんですけれども、公立の幼稚園において、やはり男女平等あるいはこれ憲法の理念でもあるわけですから、それをいかに現実化するかという立場で、保護者がどう言おうがやはり「浦安市はこうです」という方針を出してもいいのではないかな。
 というのは、最近、おわかりと思うんですけれども、女の子でも青を着たい、男の子でもピンクを着たいという、本当にそういうお子さんいるんですよ。実際、市に苦情で来ているかどうかわかりませんけれども、私のところには声が聞こえてきています。園服あの色、着たくないと。幼稚園に入っているお子さんがですよ。やはりそういう時代になってきているということで、親のアンケートをとったから色分けしていいんだというのは合理的理由ないではないですか。だって、保育園はそんなことしないでちゃんとやっている、あるいは小学校だって別に色分けしていないですよね。それでちゃんと、円滑に日常動いている。
 そういう意味で、そこら辺はぜひ前向きに考えていただきたいんですけれども、細目2、今後の対応です。
 今後も改善する余地は、今のところはないんですか。

◎こども部長(岡本光正君) 現在着用している園服につきましては、園児や保護者のみならず地域にも親しまれながら、約65年に及ぶ歴史を重ねてきています。一方、現在の保育の現場では、先ほどもおっしゃった男女混合名簿の作成に代表されるように、園生活の場面において性別による固定的な役割分業を植えつけることのないよう配慮しています。

 このようなことから、園服の色分けにつきましてはこれまでの伝統を大切にしてまいりたいと思います。

◆(広瀬明子君) わかりました。若いお母さん、非常にがっかりすると思います。もう少しそこら辺を検討していただきたいというお話が来ておりますので。わかりました。市の現状での姿勢は若いお母さんたちに伝えさせていただきます。

・・・・・・・・・・・・・この質問から1年以上を経過しているので、その後どうなったかを知りたくて担当課に聞きに行きましたら、「再来年から統一色にすることにした」とのことでした。

この結論に至る過程でアンケートを取ったと言うので、その結果を纏めたものを担当者は見せてくれました。当然、私はそれを資料提供で下さい(コピー代は自前)と申し入れたのですが、「情報公開の手続きを取ってください」と毎度のお決まり文句。幼稚園関係者には配布済みなのだから・・・つまり、市民に公開した文書なのだから・・・資料提供で下さいとしつこく迫り(30分以上)、結果資料提供で入手出来ました。

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●このアンケートは昨年9月に実施しています。何で昨年9月なのでしょうか?私が一般質問をしたのは、一昨年9月です。つまり、1年経ってやっとアンケートを取ったのです。問題の色分けについては、今のままで良いが42%、一色に統一が33%、どちらともが25%です。
この結果からすると、現状維持派が多い訳ですので、市は20年度と同じ結果だと言うことで現状維持を選択しても良いはずですが、今回は何故か一色に統一することにしました。時代の流れには勝てなかったのでしょうか?

●平成32年度から統一するとのことですが、何故31年度からしないのかが問題です。理由を担当に確認しましたら、夏ぐらいから市内取扱い事業所は園服を作りはじめていて、在庫を持っている処もあることが理由の一つとして挙げられました。つまり、市内取扱い事業者側の理由です。(市がもっと早くにこの問題に気づき、対策に取り組んでいれば、今年4月からの対応ができたはずです!)市の対応の遅さ、不味さが市指定の色の園服を着たくない子供の心の叫びよりも、市内事業者のことを優先してしまったわけです。


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