勇気が出なかった

お昼少し前、自転車で買い物に出かけたら、近くの交差点で人だかり。
事故直後らしく、バイクが倒れ、中央にお年寄りらしき男性が倒れていた。
バイクと車の事故である。
救急車は呼んだようだ。
２回ほど受けた救命救急講習が頭に浮かんだから、救急車が来るまで倒れている男性に声を掛けて、呼吸の確認や、心臓マッサージと人口呼吸の処置をするべきだろう。　でも・・・。
その勇気が出ない。
気道の確保、胸を押さえて１・２・３。マウストゥーマウスもしなければ・・・。
あせりながらも遠巻きにそんなことがぐるぐる頭をめぐっているうちに、数分たってしまった。
これじゃあ、ただの野次馬じゃん！
そのうちに救急車の音が聞こえたので正直ほっとした。
パトカーと消防車まで来て、その男性は運ばれていった。
突然こんな場面に遭遇したのは初めての経験だった。
こういう時にこそ勇気を出して動いていればいいのに、自信がなかった。
実際の場では何もできず、無力だった自分になんだか失望してしまった。
その後運ばれていった人はどうなったのか気になるし、なんとも後味の悪い一日だった。