goo

事件の背景にあるのは・その3

事件の裏に在ったもの・その3

“お前”は日常茶飯事

 男と妻はかつて、一緒に買い物や旅行に行く仲のいい夫婦だった。

弁護側の冒頭陳述などによると男は約30年前、店長を務めていた焼き鳥店に客としてきた妻と出会い、結婚。翌年には居酒屋を始めた。2人の子供にも恵まれ、幸せな生活を送っていた。

*だが数年前から店の赤字が続き、子供の学費を払うことが困難になった。男は夢として始めた料理の道を諦め、平成23年からは店を妻に任せて、トラック運転手に転身した。未明の午前3~4時に自宅を出て夜に帰宅するハードな生活。

  給料はすべて妻に渡し、妻から渡される毎日千円の小遣いで、昼食をたべたり、タバコを買ったりしていた。夫婦で力を合わせ、困難を乗り切ろうとしたが、約2年前、妻の親友が亡くなったことをきっかけに、妻は変わった。

精神的に不安定になり、下戸だったはずが、焼酎をロックで飲むようになった。そのころから男に対して『お金がない』などと頻繁に文句を言うようになった。

妻は普段から口調がきつく、『お前』と呼ばれることも日常茶飯事で、そのことも少なからず、男のプライドを傷つけた。

「口を開けば文句ばっかり、ボケ、カスなどと無茶苦茶言われることもあった」と男は言うが、普段は争いを避けるため、妻の文句を聞き流していた。

 1~2時間ぐらい続くようであれば、自分からその場を離れ、喧嘩を回避していたという。  続く

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )