山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

今日もRVランド農園へ

2010-07-01 02:18:33 | くるま旅くらしの話

今日(7/1)はRVランド農園にボランティア出勤予定です。

本当は昨日お邪魔する予定でしたが、不安定な天気が続き、出かけるタイミングを失い、結局在宅となりました。来週末から旅に出かける予定ですので、恐らく今日が今年前半の最後の訪問となると思います。

5月の連休明け以降、少しの休みはありましたが、毎週の訪問を楽しんでいます。園内の主な幼木の支柱の設置はほぼ終えて、後は柑橘類が少し残っていますが、現在のメインの仕事は野菜類の手当てと花たちの整理です。広い園内には、思いつくままに植えられたのか、たくさんの種類の花たちが好きな場所を選んで点在しています。特にコスモスは昨年咲いたのがそのまま放置されていたこともあり、所構わずに苗が育ち、小集団になって点在していますので、これを決めた場所にまとめて、花壇風に収めようとしたりしています。もうかなり大きくなっていて、中には早くも花を咲かせているのもあり、移植には大変な汗を掻きます。

   

移植途中のコスモス畑。この他にもまだ数百本のコスモスが畑の中に点在している。コスモスは一本咲きでも美しいが、群生の方がもっと美しいように思って花畑を作ろうと思った。

普通は、汗を掻くのを敬遠するのが当たり前なのだと思いますが、私の場合は、最初から思いっきり汗を掻くつもりで作業に取り組んでいますので、下着の隅々にまで汗が滲みて行き渡っても、何の不満もありません。それどころか、その汗を流した後での一杯は、汗を流さないときの何層倍もうみゃ~でありますから、嬉々として汗を流している次第なのです。

RVランド農園は、茨城県の石岡市というところにありますが、ここは合併前の旧八郷町に属しており、市とはいえ全くの田園の中にあります。この辺りには日本の農家の原風景のようなものが残っていますが、それは貧しい農村ではなく、豊かでのどかな原風景のような気がします。というのも、このエリアでは一戸当りの営農の耕作面積が広く、私の育った県北の貧しい農村とは比べものになりません。ちょっと北海道に似た風景のある場所も点在しています。北海道と違うのは、先祖代々住んできた農家の家々が、ケヤキや杉などの巨木の屋敷林に囲まれていて、中にはお寺さんを凌ぐほどの重厚で立派な建物が見られるということです。

   

この辺りに見られる標準的な農家の姿。広大な屋敷林は、冬の冷たい筑波降ろしを防ぐものなのであろう。納屋なども立派である。

   

北海道の美瑛の丘とは比べるのは無理とは思うけど、このあたりの丘の景観は、それを思い出させるものがある。

RVランド農園はその一角にあり、付近の農家では栗や梨などの果樹栽培や蔬菜類の栽培などを行なっているのが多いようですが、中には牛や豚を買う牧場なども点在しています。営農面積が大きいというのは、隣の家までの距離が遠いことでも証明されていると思います。RVランド農園は、1町5反歩もある広さですが、このあたりでは決して広い方ではなく、さして目立ってもいない存在だと思います。どこの家でも畑の周辺には竹や杉の林があり、隣の家を直接見ることができません。その分、開放感があり、自分の空間を実感することができます。

改めて社長のAさんの着眼点は素晴らしいと思います。以前(5/19「ボランティアを開始する」)にこの農場のことについて少しばかり案内させて頂きましたが、Aさんはこの農園を「YASATO FRUIT RANCH(=八郷果樹農園)と命名し、その内容を「果樹総合研究農園」とし、更に「会員制滞在型体験農場」と位置づけておられます。Aさんが夢を語るのを聴くのは楽しく、その壮大な想いに思わずエールを送ってしまいます。

今の世はいろいろな意味で人間を失いつつあり、その根底にあるのが人間と自然との関係のあり方であるとAさんは考えておられるようです。今の世には人工・人為的なものが溢れており、知らぬ間に人間の多くは自然の大切さを忘れ、失いつつあるというのがAさんの問題認識のようです。人体の60%を占める水分の素となっている飲料水、身体活動のエネルギーの基となっている食物、或いはエネルギー燃焼のベースとなっている空気等々、人間の生命維持に不可欠の諸要素が、次第に汚染され、様々な危険信号が発されていること、そしてそれに基づいた暮らしのあり方に対する心配・懸念。これらの問題認識には、私も全く同感です。

これらの不安解消のための一つの手立てとして気づかれ、その実現に取り組まれたのが、この農園の経営なのだと伺いました。何といっても身をもって自然の恵みを体感できるのは農業であり、そのメインターゲットを果樹栽培に求めたということです。

「果樹総合研究農園」「会員制滞在型体験農場」とありますが、「果樹総合研究農園」というのには、単に特定の果樹の栽培を手がけるのではなく、育成の可能性を探りつつ、あらゆる種類の果樹の栽培を行い、それらの成果を多くの人と分かち合いたいという思いが籠められています。その意味において、例えば温室栽培による南方系の果樹なども実験的に取り入れられ、試行錯誤が始まっています。

又、「会員制滞在型体験農場」というのは、仲間を募って共に時間をかけての果樹や蔬菜園芸、或いは花作りなどを楽しもうという呼びかけなのです。決して収益などを目指した取り組みではなく、あくまでも自然とのあるべき関係を目指そうという願いが籠められたものなのだと私は理解しています。

この他にも、自然の中でのヤギや鶏の飼育なども視野に入っており、更には大自然のエネルギーを利用した地下栽培などの構想もお持ちのようで、当事者ではない私ではあっても、お話しを伺っていると、わくわく気分を抑えることが難しくなってくるのです。

しかし、只今のところは開園2年目であり、まだ走り出したばかりで課題は多く、又実際の作業は地味なことの積み上げに終始している状況です。樹木の時間と野菜たちの時間、或いは花たちの時間は皆それぞれに違っており、これらを上手くコントロールできるようになるには、まだまだ時間と経験が必要です。勿論我々人間の側にも時間の都合があり、お互い古希を迎えた時期でもあり、残された時間は必ずしも多いとはいえず、何とか存命の内に、具体的な成果を目にして見たいものだと思っています。

さて、今日は少し早く出かけることにして、2ヶ月ほどかけて育ててきたルバーブの苗を植えつけ、そのあとで先植えた花オクラや枝豆用大豆、それにケールなどに追肥をやろうと考えています。も花の移植をするタイミングは遅れてしまっている様なので、園内全体を花で囲んでアクセントを付けるような作業は来年以降に持ち越しとなるようです。

我が家からは、1時間半ほどかかり、距離にすれば約55kmほどありますが、そのようなハンディは何のその、家内にはちょっぴり妬まれながらも、いそいそと出かけることにしています。

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