山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

ソヨゴの秋

2009-10-13 07:20:49 | 宵宵妄話

ソヨゴという木をご存知でしょうか?「風にそよぐ葉」というような表現がありますが、その表現の源となっているのが、この木のようです。風が吹くと小さな音を立てて葉が揺れるさまを表わしていますが、この木はまさにそのような風情にぴったりのところから、ソヨゴと呼ばれるようになったようです。

我が家では、玄関先に実の生る木を1本、そして前庭の隅に実の生らないのが1本植えてあります。マンションのような棲家から出たときには、必ずソヨゴを植えようと思っていました。ソヨゴは我が家のシンボルツリーです。この木は雌雄異株ですので、実が生る方を玄関先に植えました。これは勿論植木屋に頼んで持って来て貰ったものです。地下の土に問題があるのか、葉に汚れが入ってしまって、若葉の時期を過ぎるとだんだんソヨゴのイメージを崩す感じがして困っているのですが、植木屋の人は大丈夫というので、そのままにしています。でも実の方はしっかりついていて、今頃の時期になると次第に色づき始め、秋の深まる頃は赤く染まって、やがてやってくる小鳥たちにタネを運ばせています。

   

玄関先のソヨゴの実が色づきました。まるで葉の色が褪せ出した分を実の方に置き換えている感じがします。あと半月くらいかけて実がもっと赤くなった頃から小鳥たちの来訪が頻繁になり出します。

もう一本のソヨゴは、数年前に富士山麓のキャンプ場へ仲間の人たちと一緒に行った時、近隣を散歩していて、そこいら中にソヨゴが自生しているのに気づき、下を見たら30cmほどの小さな実生の株があるのを見つけ、思わず家に連れて行こうと持ち帰ったのでした。その後なかなか大きくならず、全くソヨゴという感じがしなかったのですが、3年ほど経ってから急に伸び始め、今では3mを超える高さとなりました。スリムですが、葉もたくさんつけて風にそよいでいる姿を見ると嬉しくなってしまいます。こちらは実が生るのかどうか今のところ不明ですが、どちらでも構わないと思っています。

   

こちらの方は同じソヨゴとは思えないほどすっくと伸びて、益々空に近づこうとする勢いです。たった30cmしかなかったなんて、今では想像できません。高すぎて写真は天辺の方しか写せませでした。

柿の実の色づきも秋の到来を教えてくれますが、私はソヨゴの小さな実が教えてくれる秋が一層好きです。同じような赤い実に、北国ではナナカマドがありますが、あの冬を迎えた凛々しい赤も好きです。でもソヨゴの方がナナカマドよりもより優しく空間を温めている雰囲気があるように思います。それは実のつき方の違いによるのかも知れません。何となく頼りなさそうな実のつき方ですが、良く見るとその赤がバランスよく配置されていて、ナナカマドとは違った穏やかな雰囲気を作り出しているように思います。

あと何回この秋の色を楽しめるか判りませんが、やがて故郷の富士山のような大木となるかもしれないもう一本の成長と合わせて、ソヨゴたちのこれからを見守ってゆきたいと思っています。

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