とんでもないことが起こってしまった。自分の住む町近くの身近な場所で、普段は優しげに流れている河川が、鬼に豹変したのである。その名は鬼怒川。まさに鬼が一気に怒りをぶちまけたように荒れ狂って、抑え込まれていた堤防を食い破って、見境もなく濁流を放ったのだ。目を疑うような、信じられない出来事が出来したのである。しかもその怒りは未だ収まる様子もなく、今も続いている。恐ろしいことである。
取り敢えず私どもを気遣って下さる知人の皆様に無事をお伝えするつもりでこれを書いている。昨日(9/10)のTV報道では、画面に守谷市の名前も出ていたので、全国各地の何人かの方から心配されてのお見舞いの電話やメールを頂戴した。守谷市は、常総市に隣接しており、市の西側の境界近くを運河で出来ている鬼怒川が流れている。江戸時代の大工事で出来上がったもので、強制的に鬼怒川を利根川につなげたものである。この運河は明治・大正期までは江戸につながる水運を利用して、守谷市の一部を栄えさせ、その河岸跡も一部残っているようだ。常総市からは直ぐの下流域に当るので、上流が大洪水ということになると、地形を知らない方には相当に心配されたのではないか。
鬼怒川の運河のことについては、以前このブログでも書いたことがあり(2008-12-14付「鬼怒川のこと」参照)、自分には散策コースの一つとして、この運河の側を歩いていることを述べた。運河の特徴として、自然とは違って川原の様なものがないことが挙げられるように思う。守谷市を流れる鬼怒川は、川の両岸は大きな樹木や竹林などで覆われていて、直接川を見ることができる場所は少ないのである。大地を削って巨大な溝を掘り、それに本来の川の水を流しているので、当然洪水や氾濫のことを考慮した造りとなっているのだと思う。だから、自分的にはあまり水害のことは心配していなかったのだが、今回の大雨はそれを上まわる脅威だったようだ。まだ現地を見ているわけではないので、何とも言えないけど、落ち着いたら再点検してみたい。
私が住んでいる守谷市の北守谷地区は、守谷市を囲む鬼怒川、小貝川、利根川の三つの河川からは少し離れた台地上の地形の上にあり、氾濫・洪水による水害からは安全、大丈夫と言っていい場所だと思う。今回もTVを見ていなければ、気づかないほどの雨降りだったのである。先日偶々防災についての話があり、自治会の仲間たちと話し合った中でも、水害のことは話題にはならず、怖いのは人災の火事や盗難ではないかということだった。地震についても地盤が堅固な場所が多いので、それほど神経質になる必要もなかろうということだったが、これは本当のところは解らない。
さて、話を戻して、とにかく私どもはいつもと変わらずに無事で暮らしておりますので、どうかご安心ください。もう間もなく夜が明けますが、常総市の堤防決壊の惨事は依然とその後も洪水が続いており、不安で眠れぬ夜を過ごされた方も大勢いらっしゃることですから、一時でも早く救助の手が届くことを願っています。被災された皆さまには、心からお見舞いを申し上げます。
取り敢えずの私どもの現況報告でした。ご心配いただいた皆様に心からお礼申し上げます。馬骨拝