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哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

二項形式(運動体、予測)

2009年12月21日 | xx1私はなぜ自分の気持ちが分かるのか

たしかにフリスビーを投げられないは、主人が投げたフリスビーをキャッチできますが、猿の場合は、投げる人の目つきだけで自分に石が飛んでくるのを予想できるようです。いくつかの体験によって、犬や猿は、投げる人の動きと飛んでくるものの軌道と、自分がどう動けば身体のどこに投擲物が着弾するかを予測できる。

投擲物の軌道を予測する動物は、その内部に持つ運動予測シミュレーションを使って、(投げる人、あそこを狙っている)という(概念、運動目的イメージ)の二項形式を作っていると考えられます。

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身体のちがう運動体

2009年12月20日 | xx1私はなぜ自分の気持ちが分かるのか

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シマウマはライオンの身体を持っていないのに、なぜライオンの身体の動きが分かるのか? という疑問がでてきますね。もっともです。シマウマの内部にあるライオンの動きのシミュレーションは、たぶん、本物のライオンの筋肉運動とはちがうでしょう? 

ライオンが動くのを認めるとき、(拙稿の見解では)シマウマの身体が自動的に反応して逃げの姿勢をとる。この姿勢を感知してシマウマはライオンの動きのシミュレーションを作る。

自分と同種の動物ではない身体のちがう運動体の動きのシミュレーションを、哺乳動物は作れるらしい。たとえば、サルは人と肩の構造がちがうのでオーバースローで石ころを投げつけることはできませんが、人が腕を上げて石を投げつける動作を始めると投げる前に逃げようとする(二〇〇九年 ジャスティン・ウッドル、デイヴィッド・グリン、マーク・ハウザー『人類特有の投擲能力は非投擲霊長類から進化した:行為と知覚の分離』)。

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シマウマとしての仕事

2009年12月19日 | xx1私はなぜ自分の気持ちが分かるのか

さて、シマウマのほうは、自分たちがライオンに追いかけられる運動のシミュレーションを持っているでしょう。

ライオンが来る→逃げる→ライオンが追ってくる→全速で逃げる→ライオンが全速で追ってくる→どんどん逃げる→ライオンが引き離されて追ってこないところまで逃げ切る

これがシマウマとしての仕事の流れです。シマウマは、その身体の中にこういうシミュレーションを持っているに違いない。

シマウマは同時に、またその身体の内部に、ライオンの運動目的イメージをライオンの概念とのペアの二項形式(ライオン、シマウマを追う)という運動シミュレーションの形式で持っているはずです。それは次のようになる。

ライオンがシマウマに気づく→近づく→シマウマが逃げると追う→シマウマが逃げてもしつこく追う

シマウマの内部にあるこういうライオンのシミュレーションを使って、シマウマは自らの恐怖を駆り立て、全力を振り絞って走り続ける、と推測されます。

拝読ブログ:追うものと追われるもの

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(概念、運動目的イメージ)

2009年12月18日 | xx1私はなぜ自分の気持ちが分かるのか

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ライオンのこの内部状態は、(シマウマ、ライオンから逃げる)というペアの形式で表現できる。これは、(概念、運動目的イメージ)という二項形式です。人間以外の、言語を持たない動物でも、多くの哺乳動物は(拙稿の見解では)こういう(概念、運動目的イメージ)という二項形式を内部に作る機能を持っている。つまり、Xが概念、Yが運動目的イメージであるとすれば、XがYをする、(X,Y)という二項形式です。これは何度か前述したように、人間の言語の基底になっています拙稿18章「私はなぜ言葉が分かるのか?」

拝読ブログ:phase05-1 まであと: 28日

拝読ブログ:πってなんだろう? 

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ライオンの内部のシマウマ

2009年12月17日 | xx1私はなぜ自分の気持ちが分かるのか

この運動シミュレーションを、ライオンの運動目的イメージ、ということにしましょう。

ライオンはまた、その内部に、逃げるシマウマの運動目的シミュレーションをも持っている。それはライオンの内部で、シマウマの概念とのペアとなっている。これを(シマウマ、ライオンから逃げる)という形式で書いてみましょう。シマウマはライオンに気づく→逃げる→ライオンが追ってくるのに気づく→全速で逃げる→ライオンが背中に飛び乗ってきたことに気づく→振り落とそうとする→頚動脈を噛み切られたことに気づく→倒れる

こういうシマウマの運動目的イメージのシミュレーションがライオンの内部にありそうです。

拝読ブログ:   未来脳の検証 手塚治虫 no7 原点を探る

拝読ブログ:ライオンとシマウマと旅人が怖いもの

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