往来の通行なども、最初にたまたま、左側に寄る人が多かったら、その後ずっと左側に寄ることと決まってしまう。東京のエスカレーターがそれですね。日本全国、大阪を除いてほとんど左寄りらしい。ちなみに大阪は右寄り、ニューヨークもロンドンも右寄りです。
さて、人間の言語の場合、それぞれの民族言語の設計者、つまり最初にその語彙と文法を作った人は、エスカレーターの乗り方の場合と同じく、歴史に残らない無名のだれかさんでしょう。音節列で語を作って、それで何かを意味したい場合、音節の配列は、どう決めてもよい。「あいあかう」といって、それが、空腹だという意味でもよい。代わりに、「はんぐり」といってそれが空腹という意味にしてもよい。「ひもじい」といって空腹をあらわしてもよい。最初は、何でもよいから決めればよい。言葉を使う皆が、その音節列が何を指すかという知識を共有すれば、それでよいわけです。