私たちは上手に言葉を使っている。それを使って、精妙な社会を作っています。しかし一方、言語をいくら上手に使っても、現実世界を正しく語ることは、かなりむずかしい。そればかりか、人間どうしの正しい相互理解もなかなかうまくいくものではない。楽しく言葉を交わすということと、正しく相互理解できるということとは違う。言葉を上手に使えば人と仲良くなれる。それで精妙な社会を作ることはできる。けれども、人々がいくら仲良くなれても、相互理解が深まるということはありません。言語は、人間の間に、きわめて不完全な相互理解しかもたらすことはできない。これを忘れると深い落とし穴に陥る。
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