そうであれば、「リンゴが落下する」という言葉で表される世界、つまり何かが何かを「する」ことで物事が推移していく世界、が私たちにとっての現実であって、物理方程式の積分によって展開される科学理論の世界は、現実の背景に現れる影のようなものでしょう。
科学が描く物理方程式は現実を予測するための理論の一つではあっても、私たちが感じ取る現実そのものとはいえません。私たちの感じ取っている世界は、何かが何かを「する」ことで物事が推移していく世界です。たとえそれが拙稿の見解(拙稿19章「私はここにいる」 )に述べるように、私たちの身体の反応が作り出す、いわば作られる現実ではあっても、私たちの身体にとってはそれ以外に現実はない、と言うべきでしょう。
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