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哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

女は妊娠、男は?

2010年06月14日 | xx2私にはなぜ私の人生があるのか

Rubens_ledaandtheswan

さて、拙稿で今、仮に存在しているとしている人生保持機構を持たないキリギリス的な人々の集団。この人たちは老人ではなく、若々しいし、セックスは嫌いではないので、するでしょう。男女が仲良くなる場合もあれば、そうならない場合もある。仲良くなる理由は、私たちの場合と変わらない。姿かたちが気に入ったというばかりでなく、フィーリングが合うとか、動作が好き、話し方が好き、考え方が好き、とかいう場合もあるでしょう。いずれにせよ、ある程度以上仲良くなると、ベッドをともにする可能性がある。

そして女は妊娠する。ここで問題は、男はどうするか、です。男は人生保持機構を持たない。自分に人生がある、ということが理解できない。この男は、キリギリスらしくバイオリンを弾くことは上手ですが、他人の人生も理解できません。妊娠させた女にも彼女の人生があるということが理解できない。もちろん、生まれてくる子の人生を想像することなどまったくできない。仲間が、彼の人生や彼女の人生をどう思うかも、まったく理解できません。そもそもこの社会では、仲間も彼女も人生というものを理解しない。女が妊娠しても、人生上のその意味など、だれも理解できないわけです。

生まれてくる子の父親に自分がなるなどという考えがまったくない男は、バイオリンを弾くために遠くに出掛けてしまいます。出かけた先で残してきた女のことなどすっかり忘れてしまう。そこで気に入った女と出会うと、一緒にバイオリンを弾いたりして仲良くなってしまうこともある。そのまま帰って来なくなったりする。

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人生を持たない人々

2010年06月13日 | xx2私にはなぜ私の人生があるのか

ただ、人生というものを知らない。人生について考えることがないからです。過去も未来も興味がないのですから人生などないのです。過去の悔恨もないかわりに、将来の夢もない。今がつらくなくて楽しければいい。そういう人たちがいるとしましょう。その人たちの生活感覚はどんなものなのでしょうか?

ふつうの常識では、あまり感心な生き方ではない。刹那的とか、享楽的とか、悪い人生態度としていわれる。アルコール・薬物依存症、ギャンブル依存症などのイメージです。あるいは「蟻とキリギリス」のキリギリスですね。絵本ではバイオリンを弾いています。アーティストは刹那的と見られているのでしょうか? まあ、実世界ではそうではないようですが、優雅に美しく生きている人々は、なんとなく将来を心配しているようには見えません。そこで私たちはこの思考実験の社会を、人生保持機構などあまり働かせずに、今日一日を優雅に暮らしているキリギリス的な人々、というイメージで考えることにしましょう。

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人生不存在仮説

2010年06月12日 | xx2私にはなぜ私の人生があるのか

Rubens_judithwiththeheadofholoferne

なぜ、人類の人生保持機構は、うまく生存繁殖に適応しているのか? たとえばなぜ、人生保持機構を備えた人々の集団である社会は、子孫を維持するために適当な数の出生数を保つ機能を持つのだろうか? これを考えるために思考実験として、人生保持機構を備えていない人ばかりで構成された社会が仮にあったという仮定を想像してみましょう。

その人たちは人生保持機構を備えていないので、自分の行為についても他人の行為についても、過去や未来を考えることが嫌いです。昨日までに自分がした行為をよく覚えていない。というか、過去には興味がない、初めから覚えようという気がない。さらに、これから何をしようかとか、何が起こるのかとか、を考えることもない。認知症の老人みたいですが、人間の過去の行為を記憶したり未来の行為を予測したりしないだけで、身体は健康だし、物事の知識はふつうにある。身だしなみはしっかりしているし、言葉をはっきり話すので、知能が低いという感じはしないでしょう。お金の計算などしっかりできる。自動車も運転できるし、外国語もしゃべれる。A君はすぐ怒るからいやだ、とか他人の性格も知っている。

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大胆に切り込む方法

2010年06月11日 | xx2私にはなぜ私の人生があるのか

この仕組みは、精緻な社会構造を維持できる人類においては、高度に進化発展しているはずです。しかし残念ながら現状の科学では、これは解明できていない。人生保持機構の働きは、このよく分かっていない私たちの身体内部の仕組みに基づいてできあがっているようです。

まあしかし拙稿としては、ここでしり込みせずに、かなり手ごわそうなことが分かってきたこの人生保持機構のメカニズムについて、別の切り口から、もうすこし大胆に切り込む方法を考えてましょう。

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人類の変質

2010年06月10日 | xx2私にはなぜ私の人生があるのか

Rubens_dianaandhernymphssurprisedby

人の出生に関する問題は、出会い、結婚、性交渉、妊娠、避妊、中絶、分娩、授乳、育児、次子妊娠、家族計画、住居問題、相続問題など、それぞれ個別の科学、医学、社会問題、経済問題、実務問題としては現在も活発な議論がなされている。しかし全体として、人はなぜ子を産むのか? あるいは産まないのか? 簡単な質問の答えが簡単ではないところに、私たちの理解の限界が表れている。

子供を産むということは、夫婦、親子の小さな関係だけではなく、家族、仲間集団との関係、社会の慣習や文化、あるいは時代背景、などの影響がかなり大きいと推測できます。さらにこの問題は、別の観点からは、男女の生理、内分泌活動、保健衛生環境などの組み合わせによって影響される、ともいえる。しかし、このように社会現象と人体生理が深くかかわりあった現象を解明する方法論を、今のところ、私たちの(社会学、人類学、心理学、医学を含めて)科学は持っていない。

もしかしたら現代のヨーロッパや日本で進行している少子化問題は、単に経済が沈滞するという問題ばかりでなく、ずっと深いところで人類の人生保持機構が変質してきているという問題なのかもしれません。あるいは、できあいの人生保持機構にもともと内在していた瑕疵が、現代社会の変化を受けて、顕在化したのかもしれない。しかし、その先はもう分からない。現代文明の影響であるとしてもそのメカニズムは分かりません。そもそも現代文明の問題以前に、人間が自分と家族、仲間集団あるいは社会との対人関係や集団的社会的関係を、無意識のうちに認知して身体(中枢神経系や、自律神経系、内分泌系、免疫系)が応答する仕組みについて、私たちはよく分かっていないからでしょう。

拝読ブログ:運動オンチ

拝読ブログ:日本の少子化を推し進めるラブプラス(笑) S.O.L

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