さて、拙稿で今、仮に存在しているとしている人生保持機構を持たないキリギリス的な人々の集団。この人たちは老人ではなく、若々しいし、セックスは嫌いではないので、するでしょう。男女が仲良くなる場合もあれば、そうならない場合もある。仲良くなる理由は、私たちの場合と変わらない。姿かたちが気に入ったというばかりでなく、フィーリングが合うとか、動作が好き、話し方が好き、考え方が好き、とかいう場合もあるでしょう。いずれにせよ、ある程度以上仲良くなると、ベッドをともにする可能性がある。
そして女は妊娠する。ここで問題は、男はどうするか、です。男は人生保持機構を持たない。自分に人生がある、ということが理解できない。この男は、キリギリスらしくバイオリンを弾くことは上手ですが、他人の人生も理解できません。妊娠させた女にも彼女の人生があるということが理解できない。もちろん、生まれてくる子の人生を想像することなどまったくできない。仲間が、彼の人生や彼女の人生をどう思うかも、まったく理解できません。そもそもこの社会では、仲間も彼女も人生というものを理解しない。女が妊娠しても、人生上のその意味など、だれも理解できないわけです。
生まれてくる子の父親に自分がなるなどという考えがまったくない男は、バイオリンを弾くために遠くに出掛けてしまいます。出かけた先で残してきた女のことなどすっかり忘れてしまう。そこで気に入った女と出会うと、一緒にバイオリンを弾いたりして仲良くなってしまうこともある。そのまま帰って来なくなったりする。
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