食糧がつねに多く確保できるように縄張りを守り、さらに隣接する集団との戦いに勝って拡大しなければならない。子供とその母親を守り食料を獲得してくる強い男が必要です。それは孤立した男ではなく、団結して縄張りを守れる実用的な強さを持つ男たちの集団でしょう。兄弟や一族の仲間と緊密に協力し一緒に集団で行動する男が、脳が大きな子供が成長するためには必要なのです。つまり人類は、緊密に協力する社会集団を作って縄張りを守り恒常的に高栄養価の食料を獲得し続けなければ、脳が大きくて発育が遅い子供を産み育てられない動物となっています。
子供の父親をはじめ、連携する男たちを含む一族郎党のメンバーが、人生保持機構を働かせて互いの過去の経験を共有し、自分の人生の将来を予測する。仲間の各人がそれぞれ自分にとって大事な人生を持っていることを確認しあう。だれもが自分の人生を懸命に生きている。自分も同じように自分の人生を生きている。さらに生まれてくる子供や家族あるいは一族郎党、自分たち全体の人生を支えるためにいま何をしなければならないかが分かっている。人生保持機構は、生まれてくる子供、母親、男、女、青年、老人、各世代それぞれの人生上の役割を明らかにすることで、役割分担のある協力体制を作り上げる。これによって、家族あるいは一族郎党の共同生活は、生産性の高い、安全で高効率の生活機能を持つシステムになります。
拝読ブログ:ドッグヴィル