人生保持機構は過去に対しても働きます。家族や仲間の視点から 見てとる過去の自分の姿を(存在感を伴う現実として客観的に)回想したときに引き起こされる自分の身体の反応を感じとって、現在の行為に反映する。たとえば親孝行せねばな、とか、兄弟や仲間を助けてやろう、とかいう(考えや)行為が起こる。
大事なことは、未来や過去のこれらの想像や記憶が存在感を伴う現実世界で起こることであり、また起こったことだ、と感じられるところです。それが現実であると感じるということは、拙稿の見解では、身体がそれに反応して動く、ということと同じことです。逆にいえば、自分の身体がそれに反応することを感じとるとき、私たちはそれを現実という。つまり、人間の身体は、過去の自分や未来の自分を思い描くことで、動物の身体が目の前の現実に対して反射運動を起こすのと同じように、反射的に動く。人間以外の動物は人生保持機構を持たないので、過去の自分や未来の自分を思い描くことができない。つまり人間以外の動物は、目の前でいま起きている物事以外に反応することができない。
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