小説家でなくとも、私たちは日常的にやすやすと人の心を予測することができます。その場合、「彼女は嫉妬する」とか「彼は嫌がるだろう」とか短い言葉で的確に表現できます。この短い一行で描写される現象を、科学理論の方程式で書き出せたとしても数億本の連立方程式になるでしょう。それをすべて数値積分していったら計算時間が何百年もかかってしまいます。「~する」という図式を使う日常言語は、このような場面で人間行動を予測するときにその能力を最大に発揮する道具だといえます。
拝読ブログ:遊び心と秋の空?
拝読ブログ:ヤコビ法(連立方程式)