侵略者たちは、征服した土地に自分たちの文化を植え付けることはできず、その言語は死語となり、遺伝子を残すこともできませんでした。少数の侵略者は武力で多数の異民族を威嚇し王族貴族として君臨し歴史に名を残しましたが、そのインフラストラクチュアである栄養補給システムは多数派の被征服者が以前から構築していた高度農耕牧畜システムに上乗りしただけでした。
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隆景講座「小早川隆景と村上海賊衆」感想
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高峰自由 『彼女と俺とみんなの放送』 (電撃文庫)
フン族やゲルマン諸族の大侵略は、騎馬軍団の高い機動性と敵の身体を暴力的に侵害する威嚇力に依存していたので、武力に優れた少数の軍団で多数の異民族を一時的に撃破できましたが、その物質的な効果は、歴史に名を遺した割には小さい、というパラドックスになっています。

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ダークダックス「アンジェリータ」・・・アンツィオ上陸作戦
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はじめてのおふかい ~戦慄!2013年方向音痴スペシャル~
ローマ帝国の文明を表現するラテン語は、部族連合を作れない(フランス・スペインの)ガリア人のケルト語に置き換わることはできても、高度な部族連合として組織化されていた(ドイツ・オランダ・イギリス・北欧の)ゲルマン人のゲルマン語に置き換わることはできず、また堅牢に組織化されていた東ローマ帝国でも文明の高いギリシア語に置き換わることはできませんでした。
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75.ゴールキーパーの仕事
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2つのカール
ローマ帝国は高度農耕牧畜システムをインフラストラクチュアとする拡大侵略システムとして大成功し中央から辺境まで広大な領域を支配できたがゆえに時間経過によって崩壊の時期を迎えました。崩壊する帝国の文明が周辺遊牧民族に略奪侵略で利得を得る機会を与えたがゆえに、フン族やゲルマン諸族の大遠征を引き起こしました。

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ウィルスこそが人類にとって最も切実な脅威だと信じていた。(2)
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今日の読書 逆説の世界史2 一神教のタブーと民族差別/井沢元彦