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哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

空間の脳内表現

2009年04月08日 | x9私はここにいる

Gustavemoreaugalaetia

ちなみに、(拙稿の見解では)たとえば身体を移動することが距離の認知になっているなど、身体運動‐感覚受容の脳内シミュレーション機構が、私たちの空間知覚のもとになっている。ここから、この身体的空間知覚が科学の認知する空間と時間からなる物理的世界に関する脳内表現の基本的な構成要素になっている、といえる。

以下、拙稿では、私たちが感知する世界の存在は、このような身体運動‐感覚受容の仮想運動シミュレーションによる表現のネットワークとして脳内に格納されている、とします。このようなシミュレーション記憶は、身体運動に伴う体性感覚や感情活動および視覚聴覚など五感変化の記憶と連結して想起される。こうして私たちが感じとるこの世界のありさまは、(拙稿の見解では)これが現実にこうだから、というよりも、私たちの身体が世界をこう感じることでじょうずに運動を実行するようにできているから、こうなっている。

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空間とはなにか?

2009年04月07日 | x9私はここにいる

たとえば、赤ちゃんが持っている犬のイメージは、(拙稿の見解では)コンピュータメモリーに格納されたような画像カテゴリーによる表現ではない。自分がそれになってワンワンとほえながら駆け回る身体運動と感情を伴う体性感覚と五感のダイナミックな身体運動‐感覚受容の仮想運動シミュレーションとして、犬のイメージは、赤ちゃんの脳内で表現されている。また、赤ちゃんが感じる身の回りの空間そのものの存在感は、コンピュータメモリーに格納されたような幾何学的三次元ベクトルによる表現ではなく、手を伸ばしたり、身体を移動させてそこに近づいたり、という身体運動‐感覚受容のシミュレーションによって、赤ちゃんの脳内では表現されていると思われます。

このような脳内機構の物質的エビデンスとしては、たとえば、猿の脳において、視覚認知空間と腕の回旋運動感覚との両方の刺激に反応する頭頂葉神経細胞群が同定されている、という実験報告がある(二〇〇四年 田中美智雄他『内部行為から外部空間を描出する頭頂葉内双感覚神経細胞群』既出)。

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脳とコンピュータは違う

2009年04月06日 | x9私はここにいる

Gustave_moreau_x

単語の切り分けまでならば、現代の音声解析ソフトウェアを使えば、コンピュータでできる。同じようにカメラで撮った視覚情報から、犬と猫を見分ける、あるいは人の顔を見分ける、画像解析ソフトを作って、コンピュータにその仕事をさせることもできる。こうして、現代情報科学の最先端の水準では、なんとか、コンピュータでも、赤ちゃんがするような自己中心的世界認知ができるようになる。そうなれば、それは、自己中心世界の生成構造が構成的に示されたことになる。

ただ、こうして現代情報科学でコンピュータの中に作った自己中心世界は、(拙稿の見解では)受信情報を既存カテゴリーに分類する、いわば静的な辞書であって、実際の人間の脳にあるものとは違う。人間の脳の世界認知システムは、拙稿の見解では、辞書ではなくて、自分の身体運動と連結した動的な構成になっている。言葉にしろ、物事にしろ、人の顔にしろ、赤ちゃんがそれを認知するときは、脳の身体運動形成回路がそれらを表現している。その表現は、コンピュータソフトのする辞書的カテゴリー分類とはかなり違う。

拝読ブログ:コンピューターの言語認識向上、セマンティック技術で

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赤ちゃんの言語世界

2009年04月05日 | x9私はここにいる

まず、五感(ふつう視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚のことですが拙稿ではすべての感覚のこと)が受ける情報から自己中心世界を構成する。これはパターン抽出による受信データの分節化です。たとえば、赤ちゃんが、言葉を聞き取るとき、連続して聞こえてくるママの声を音素として切り分ける。音素の順列から音節を切り分ける。さらに音節の順列から単語を切り分けていきます。

さらに赤ちゃんは、音素、音節、単語、それぞれの生成法則を推定して同定し、脳の音声解析回路にインストールします。この回路は人間が発する音声を分節化して、文章に変換する働きを持っています。それで、(日本人の赤ちゃんの場合)日本語の生成法則が分かるようになる。ただし、ここまでで分かるのは言語の形式的な生成法則(シンタックスという)だけです。言語の意味(セマンティクスという)が分かるようになるには、次の段階で自他感知世界を獲得する必要があります。

拝読ブログ:6ヶ月の赤ちゃん(人見知り)

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「現実」を構成する

2009年04月04日 | x9私はここにいる

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先に述べたように、この問題に関して拙稿の見解では、現実2(自己中心的世界)の中に現実3(自他感知世界)現実1(客観的物質世界)を埋め込むことができる。逆にいえば、この埋め込みができるから、私たちはいわゆる五感をつかうだけで自己中心的世界はもちろん、客観的物質世界も、自他感知世界における社会関係も人の心も感知することができる。拙稿のこの仮説によれば、人間の現実感は、現実2の上に現実3が発展し、さらにその上に現実1が発展するという階層構造になっている。

ここでは、現実のこの階層構造を人類の進化過程にそった順序で下から構成してみましょう。動物の行動や脳の機能は化石として残らないので、数百万年にわたる人類の現実感の進化を実証的に調べることは、残念ながら不可能です。しかたがないので、ここでは赤ちゃんが成長する過程を観察することで、人類進化を類推する方法を使ってみたいと思います。「個体発生は系統発生をくりかえす」という言葉がありますが、大体そうであることが多い。そうでない場合も(確率は低いが)たまにはありますが、ここでの話題に関しては、(そうでない場合は、まずどうしようもありませんので)そうであるとして進めてみましょう。

拝読ブログ:野村潤一郎さん

拝読ブログ:『幼年期の終わり』 アーサー・C・クラーク

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