いずれの現実も、その存在感を感じとりそれを利用して自他の行動の結果を予測する脳の機構によって現れる、といえる。私たちのその脳の機構は、原始時代、数十万年にわたる進化の積み重ねによって人類の生活環境での生存と繁殖に便利なように、つくりこまれてきたはずです。
そうだとすれば、私たちが目の前に見ている現実は、それが本当にこうあるからこうあるように見えるというよりも、こうあるように見えるほうが、私たちが、過去数十万年における生存繁殖の場で動物として有利に生存し繁殖する機会を得られたから、こうある。つまり、私たちがいまこういう現実の中に生きている、というよりも、私たちが(正確にいえば、私たちの遺伝子が)生き残るために便利な行動をつくり出せるためには、私たちはこういう現実の中に生きている、と感じるように私たちの身体がなっていることがよかった。私たちがこの現実を感じとってその中で生きている、というよりも、私たちが生きているからこれが現実なのです。
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